...地の果てにただよってゆくわが身を空想するとき...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「わたくし自身について」
...異郷の果てに落魄(らくはく)の身の二人である...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...道はわずか跡を示しながら密林の果てに消えている...
梅崎春生 「日の果て」
...散々苦しんだ果てにこれがあったんだな...
梅崎春生 「日の果て」
...川上の方は渺茫(びょうぼう)としたうすあかりの果てに没して何処までもつづいているように見える...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...やがての果てに、さらに部屋を幾つも幾つも通り抜けてから、ラッベク第二世と将校たちが小じんまりした一室へはいると、そこには球突台が据えてあった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...やがての果てに、わたしは垣根(かきね)のそばへ行って細い棒ぐいに倚(よ)りかかった...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...糺は方々駈けずりまわった果てに...
徳田秋声 「足迹」
...一二の出版書肆(しょし)へまわされた果てに...
徳田秋声 「仮装人物」
...その果てに傍(そば)にいた瑠美子まで泣き出して...
徳田秋声 「仮装人物」
...うねった道路の果てにも...
徳田秋声 「縮図」
...やがての果てにパーヴェル・パーヴロヴィチは...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...志津子は北海道の果てに...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...細く遠くまで続いた街の果てに...
原民喜 「焔」
...快適の午睡の果てに...
三好達治 「測量船」
...お袖は、それから人手に育てられ、子守奉公やら辻占売りなどもして、その果てに、水茶屋の茶汲み女に売られたものにございます」「…………」「十六の春ともなれば、夜も客をとらねばならぬことは、水茶屋渡世(とせい)の通例ですが、その頃、大岡亀次郎と、同苗(どうみょう)市十郎と申す従兄(いとこ)同士の遊び客が折々見えるうち、お袖は、その市十郎と、恋仲におち、いつしか、市十郎の胤(たね)を宿していたものにございまする...
吉川英治 「大岡越前」
...その果てに、われを疑い、われを蔑(さげす)み、われに泣く...
吉川英治 「宮本武蔵」
...やがての果てにジノーヴィー・ボリースィチは...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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