...私の心は果てしもなく拡がる想像の中にすべてを忘れて没頭していた...
伊藤野枝 「転機」
...このような果てしのないことを論ずるのは全くむだなようにも思われるが...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...變り果てし盛衰に...
高山樗牛 「瀧口入道」
...返辞がないといつまでも「ロクゾー」「ロクゾー」を繰り返して果てしがないから...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...果てしない太平洋の眞蒼な潮の上を...
中島敦 「環礁」
...果てしもない連續は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ネチネチと果てしがつかねえ――尤も殿樣は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...果てしもなく砂に溺(おぼ)れた私の食慾は...
林芙美子 「新版 放浪記」
...果てしない流動と運動の内にあるのだ...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...何かまるで果てしもない歌を口ずさみながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...これは夜の――果てしない夜の――寒さのためではないのだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「早すぎる埋葬」
...自分の讀んでゐるものがよく分らなくなり出してゐる者、まだ我々と同じ世界に住んでゐるのだが、ただ幾分斜かひに歩くので、度々、事物が自分の上にのしかかつてくるやうな氣のしてゐる者、ちつとも町を知らないので、果てしのない、意地惡な森の中のやうに、その中でまごまごしてゐる者、毎日毎日が苦痛である者、喧噪のなかで自分の意志を聞きとれずにゐる者、苦悶に壓しつぶされてゐる者、――この大きな都會のなかで、誰一人、さういふ者どもを救つてやらうとはしないのでせうか?こんなに急ぎ足に町を通り過ぎてゆく、彼等は一體何處へ行かうとしてゐるのか知ら? 彼等は寢るときは、何處に寢るのか知ら? そして寢られないときには、彼等のもの悲しげな眼の前を、一體どんなものが通り過ぎるのか知ら? 一日中公園に坐りこんでゐるとき、彼等はどんなことを考へてゐるのか知ら? よつぽど遠くからでも一緒になりに來たかのやうな兩手の中に、顏を突込んで...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...それは果てしがなかつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...或いは、低く降りて、酒をこぼし、花をたおし、客の肩に、顔に、戯れまわって、果てしがない...
吉川英治 「三国志」
...……じっと、果てしなく、その闇を見送っていた後...
吉川英治 「私本太平記」
...親鸞像というものが果てしなく広く深いことがわかってくるからです...
吉川英治 「親鸞の水脈」
...果てしがねえ! ぐずぐずしちゃいられねえんだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...急な下り坂の先には果てしなく続く暗いトンネルが口を開け...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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