...どこまで行っても果てしがあろうとは思われなかった...
有島武郎 「星座」
...今一目逢いたかった……次から次と果てしなく思いは溢れてくる...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...われわれの仲間には果てしもなく待たされている者があります...
ストックトン Francis Richard Stockton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...このまま彼女と果てしも知らぬ遠い世界へ押し流されて行きたいような...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...取次の人困(こま)り果てしが幸にして事なきを得たり...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...目黒(めぐろ)は物ふり山坂(やまさか)おもしろけれど果てしなくて水遠し...
永井荷風 「日和下駄」
...冬は果てしなく続くなかに...
夏目漱石 「虞美人草」
...果てしもなく噴き出すのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恐ろしく無法な奴で――」文吉の呪(のろひ)は果てしもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...果てしもなく砂に溺(おぼ)れた私の食慾は...
林芙美子 「新版 放浪記」
...彼らの住居は果てしなくつづいていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「皇帝の使者」
...こちらが果てしない腐れ縁に悩まされだしたのである...
正岡容 「わが寄席青春録」
...その果てしない運行の全く同一の瞬間に於いて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...暗碧の色をした果てしない水の廣野...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...強情な次郎だこと」果てしのない押問答...
吉川英治 「江戸三国志」
...果てしもない渺茫(びょうぼう)の闇へ瞳をやって...
吉川英治 「剣難女難」
...それが熄(や)むと魂魄肉体(こんぱくにくたい)を抜けうせた如く昏々果てしもない麻酔の沼へ陥ち込んでいった様子...
吉川英治 「剣難女難」
...果てしなく暴風が吹きすさぶ邪悪にして計り知れない白い神秘へと深く深く突入していく彼のことを考えると私は怖気を震った...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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