...それでも果ては頭もからだも疲れ果てて夢ばかりな眠りに陥ってしまった...
有島武郎 「或る女」
...彼女は身も心も疲れ果てて...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...その果てなき地平線のただ中をさして一隊の兵士が進む...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...さまざまの余興の果ては...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...見事に生害(しょうがい)してお果てなされた」「えッ」平次は水をブッ掛けられた心持でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さうした假睡の果てに...
林芙美子 「暗い花」
...あれほど、人を見ることスパイの如く見てゐた人間達が、急に、根つからの自由主義者だつたのだと云はんばかりに、軍人の惡口を云ひ出し、果ては、戰死した將校の遺家族にさへも、辛くあたるやうな態度をみせはじめて來た...
林芙美子 「雪の町」
...このような私の身の果てを見聞くだろう人が...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...それが今日のような出鱈目至極のものとなり果ててしまったのは...
正岡容 「我が圓朝研究」
...もはや名残もなく散り果てて...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...ほとんど唇(くちびる)を動かさないで歌っている)花岡の声 (たえだえに弱り果てた語勢...
三好十郎 「胎内」
...酒の力が我らの内に深くとおるとき、腕は重く脚はよろめき舌はもつれ、心は乱れ眼はうつろとなり、その果ては叫喚、嘔吐、口論となる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...大觀氏もめづらしく大醉の果て...
吉川英治 「折々の記」
...草の芽も枯れ果てた領土へのぞんで...
吉川英治 「三国志」
...大人たちが、防衛のため、大喝したり、水でもぶッかけると、むしろ彼らは本懐(ほんかい)な気分にでもなるのか、一そう狂舞の図を描いて、天知る地知る天狗知る魔界外道(げだう)は火のくるしみ水くれ 水くれ水をくれーいッと、絶叫をくりかえし、その果て、わアッと囃(はや)して逃げ出すのである...
吉川英治 「私本太平記」
...矢は尽き力も果てるところまでやった...
吉川英治 「私本太平記」
...叡山(えいざん)の土牢(つちろう)から逃亡した成田兵衛(なりたのひょうえ)の子――寿童丸(じゅどうまる)が成れの果て――今では修験者の播磨房弁海(はりまぼうべんかい)」「あっ? ――」思わず跳びさがって...
吉川英治 「親鸞」
...自分の身の果てを考えているのか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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