...逢おう」姉はしばらく躊躇(ちゅうちょ)した果てに...
徳田秋声 「挿話」
...朽ち果てぬためしの如く...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...何が何だか判らない」お國は精も根も盡き果てて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...格子の前へ来る荒れ果てた道を指しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「私はつくづく愛想を尽き果てたよ...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...もうたいへんすたれ果てた年となっていたであろうが...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...ヒースの茂りを縁取(ふちど)つてゐる荒れ果てた幾つかの小さな牧場...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...アトリエの荒れ果てた庭の狂ほしいやうな花の簇がりやうが...
堀辰雄 「おもかげ」
...果てしない不満のようなものが残っているのをどうしようもなかった...
堀辰雄 「ほととぎす」
...その自分が末造の持物になって果てるのは惜しいように思う...
森鴎外 「雁」
...物みな変り果てたとみられている...
柳田国男 「海上の道」
...そのまま枯れ果てて三年後の夏の何日であったかに...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...見違えるほど窶(やつ)れ果てた顔に...
夢野久作 「木魂」
...紊(みだ)れ果てた王綱(おうこう)を正し...
吉川英治 「三国志」
...さんざんに戦った果て...
吉川英治 「私本太平記」
...が、これも増上慢を恣(ほしいまま)にしてくれば、かつての北条の悪時代に見るがごとき、朝廷無視の暴状となり、その果てには、元弘(げんこう)初期のように、寄り寄り、若公卿(わかくげ)ばらの悲憤やら密会となって、君もまたついには、武家の膺懲(ようちょう)を思(おぼ)し立たれ、笠置(かさぎ)に籠(こも)り、隠岐ノ島に配所の月を見るなど、おん身に馴れぬ矢石(しせき)の御苦難をなされるようなことにもなってまいりまする」「…………」「されば、世を王朝の昔に復(かえ)さんとの叡慮(えいりょ)も御無理ではございませんが、いかんせん、世は変ッて、延喜(えんぎ)天暦(てんりゃく)のむかしの比ではありませぬ」「なにが、むかしの比でないか」「御覧じませ...
吉川英治 「私本太平記」
...しずかに、拝見していらっしゃい」と、妹たちをたしなめ、強(し)いて、つつましく在(あ)ろうとしていたが、秀吉の猿若振りが、あまりにも、道化(どうけ)ていて、自然な滑稽をかもし出すので、果ては、茶々も、袂(たもと)を唇(くちびる)にあてて、お腹がいたいように笑っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...そうです」「紅葉山下の作事場では、お書物蔵(ぐら)の工事と、西裏御門の壁塗りとで、左官、植木職、土工、大工などははいっておるが、井戸掘りは一名もいないはずだぞ」「そうでさ」と、大工たちは、職方目付の不審に、いい足して、「この井戸掘りめ、他人(ひと)の仕事場へ、きのうも今日もうろつきに来やがって、あげくの果て、大事な曲尺(まがりがね)を泥足で踏ンづけたりなどしやがったから、いきなり頬げたを一つくらわしてやったんです...
吉川英治 「宮本武蔵」
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