...十月の末になると見る蔭も無く枯れ果てた...
石川三四郎 「馬鈴薯からトマト迄」
...廃墟の果てるところに海があった...
梅崎春生 「桜島」
...今までは蕭条(しょうじょう)として常磐木(ときわぎ)のほかの万木千草はことごとく枯れ果てたかと思われていた中に...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...我々自身の方も困じ果てて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...そうなるとまた佐助の言葉がアヤフヤに思えどちらの云うことが本当やらさっぱり訳が分らなくなり困(こう)じ果てたが佐助以外に相手があろうとも考えられず今となってはきまりが悪いのでわざと反対なことを云うのであろうそのうちには本音を吐(は)くであろうともうそれ以上の詮議(せんぎ)は止(や)めて取敢(とりあ)えず身二(みふた)つになるまで有馬へ湯治(とうじ)にやることにした...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...やはり住む人がなくて荒れ果てた廃屋のような気がする...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...宴の果てた跡にもなお多くの優美さが残ってるものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...言ひ合つたところで果てしの付く筈もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その夜のうちに相果てました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どこか地球の果てというようなところへ行って自分と二人で恋愛三昧の生活を送ろうと考えたのである...
平林初之輔 「人造人間」
...ビートリスが疲れ果て足を引きずり夕食に行く気分は...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...衰え果てたままそなたは死んだ...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...相果てておりました...
吉川英治 「私本太平記」
...――自分は遂にここで終る元々足利どのと志(こころざし)を契(ちぎ)って御為(おんため)の下に果てることさらさら何の悔(く)いではないこのうえは其許(そこ)(頼尚)を初め生き残ったわが一族はいちばい心をかためそして尊氏公を天下のあるじと仰ぐまで忠節を尽せ働き抜けそれが我(われ)への大仏事ぞ陀羅尼(だらに)の経(きょう)もどんな供養もそれ以外に我への回向(えこう)はないとせよと...
吉川英治 「私本太平記」
...道三山城は相果て...
吉川英治 「新書太閤記」
...五里の果てに尽きて――鵜沼(うぬま)街道と飛騨(ひだ)の山街道とが山中で交叉(こうさ)している辺りを起点として...
吉川英治 「新書太閤記」
...世の風浪のかぎり漂い果てる女――きのうの女...
吉川英治 「随筆 新平家」
...武蔵野の西郊を相模川(さがみがわ)の果てまで行くと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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