...つやはそれを葉子の枕(まくら)もとに持って来た...
有島武郎 「或る女」
...肱さし伸べて枕せさせ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...一夜暁近き小枕の夢に...
石川啄木 「閑天地」
...主税は仰向けに倒れたが、枕はしないで、両手を廻して、しっかと後脳を抱いた...
泉鏡花 「婦系図」
...でも、その枕もとには、国民新聞と東京朝日新聞とが置かれてあって、やせこけて骨立った手が時々それを取り上げて見る...
田山花袋 「田舎教師」
...夜彼女の枕が置かれる所に...
豊島与志雄 「生あらば」
...あだし波間の楫枕(かじまくら)――行方定めぬ船の旅もしてみたい」兵馬は...
中里介山 「大菩薩峠」
...枕元にどんな人がどうして坐(すわ)っているか...
夏目漱石 「思い出す事など」
...左孝の枕元へ中腰になりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ゆき子は枕の白いカヴアの清潔さにみとれて涙ぐんでしまつた...
林芙美子 「浮雲」
...氷枕と氷嚢との間に挟んでいた...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...室は枕を高くすべし...
正岡子規 「従軍紀事」
...我枕元にあるラムプの火の影が写つて居る...
正岡子規 「ラムプの影」
...白いという枕詞(まくらことば)にこのタクの衾(ふすま)を用いていたのを見ると...
柳田国男 「木綿以前の事」
...ことごとく枕頭に響いてくる...
柳田国男 「雪国の春」
...その母親と妹が枕許でおめえ...
山本周五郎 「青べか物語」
...卑弥呼の膝を枕に転々としていた反絵も眠りに落ちた...
横光利一 「日輪」
...――といふのは、峨山、久しく病んで、病いよ/\あらたまると、年來の弟子坊主を枕元へよびあつめ、枕に肘をかつて、息もたえ/″\、かう云つたといふ...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??