...枕時計やら鏡臺やら...
石川啄木 「鳥影」
...ちらッと枕屏風(まくらびょうぶ)が見えただけでしたけど...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...ために征服者をして一日も鉄火のもとにその国を鎮圧するにあらざれば高枕安臥(こうちんあんが)するあたわざるものあり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...両手でその枕をかかえていた...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...保子は隆吉の枕頭にぽつねんと坐っていた...
豊島与志雄 「反抗」
...お千代は男のだか女のだか判明しない枕を取ってシーツの上に置こうと...
永井荷風 「ひかげの花」
...白雲は枕許の太刀(たち)を引寄せたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...如何(どう)しても父母(ちゝはゝ)の枕元(まくらもと)を過(す)ぎねば成(な)らぬ時(とき)は...
長塚節 「土」
...何だかずしんと枕元で響いたような心持がする...
夏目漱石 「門」
...おめえの枕上に、ついじきに立ってやるから、――こうした家の、裏口を、あけ閉(た)てすることなんぞは、お初に取っては、苦でもない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...今夜はおそいから、明朝早く樋口さんを呼ぶことにし、水枕をしかせた...
室生犀星 「童子」
...おらも若い時は山さも寝たけカヌカ錦に柴枕この山は形状臥牛(がぎゅう)のごとく...
柳田國男 「地名の研究」
...おまけに死躰の枕許(まくらもと)に赤い山椿の花びらが一枚...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...枕屏風(まくらびょうぶ)を立てて和助が寝かされていた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...枕元で皿小鉢の音がするので...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...うとうと手枕(たまくら)でもしておかれねば...
吉川英治 「私本太平記」
...一族枕をならべる最期の座として...
吉川英治 「私本太平記」
...――あとの暗い北窓には枕をつけたままの武大が...
吉川英治 「新・水滸伝」
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