...濤音(なみおと)遠き枕に...
石川啄木 「二筋の血」
...枕に就くと鶏(とり)うたわむ...
泉鏡花 「活人形」
...」馬鹿にされたやうな氣をして、その室を出て、義雄は二階へ行くと、お鳥はあたまだけ、枕の上に、こちらに向けて、氣だるさうに、「來たの」と云つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...彼は枕許の手燭(てしょく)に火をつけて...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...わたしの寝ている枕もとへすわると...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...それから枕元の時計を手に取りました...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...頭は枕から滑り落ちた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...頭は枕の上にもたせられて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自然の枕木を敷いて...
夏目漱石 「虞美人草」
...そのまま床に就いて枕もあがらず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...相談しましたが――」下女のお崎は枕から頭をあげて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ゆき子の枕もとで...
林芙美子 「浮雲」
...枕橋を渡り、それからさらに隅田公園の河岸を進んで行つた...
堀辰雄 「水族館」
...かつは余り砂川の清らさに枕(まくら)をかりてこの河原表(かわらおもて)の砂の上に寐転(ねころ)びたしとの意にて軽妙なる句なり...
正岡子規 「俳諧大要」
...枕頭(まくらもと)の烟草盆を間に置いて二人は坐りぬ...
森鴎外 「そめちがへ」
...お孝はできるだけおちついた動作で枕もとへいった...
山本周五郎 「寒橋」
...新左衛門の枕許(まくらもと)へいって...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...やがて枕の下から昨夜ひっぺがした頭巾をとり出すと...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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