...何しろ塗山(とざん)の禹王廟(うおうびょう)にある石の鼎(かなえ)さえ枉(ま)げると云うのですからな...
芥川龍之介 「英雄の器」
...枉げて赦してとらすとしよう...
芥川龍之介 「地獄變」
...今でも私はこの立場をいささかも枉(ま)げているものではない...
有島武郎 「想片」
...人気(じんき)の前(まへ)に枉屈(わうくつ)して其奴隷(どれい)となるは少(すこ)しも珍(めづ)らしからず...
三文字屋金平 「為文学者経」
...御迷惑でもぜひ枉(ま)げて御願いしとうございます」与八がほとんど嘆願するばかりにそういうと...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...枉(ま)げて愚と成りすましておらねばならぬのには...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...嚢陽(じょうよう)累歳(るいさい)孤城(こじょう)に因る湖山に豢養(けんよう)して出征せず識らず咽喉(いんこう)形勢(けいせい)の地公田枉(ま)げて自ら蒼生(そうせい)を害す秋壑は怒って誹謗者を遠流に処した...
田中貢太郎 「緑衣人伝」
...王妃は約束を云ひ出すまでに我が意を枉げたを今更に殘念がつた(was very sorry she had yielded so far as to make a condition)...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...司政者が法を枉げず...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...不意に道を胆吹山の方へ向って枉(ま)げてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...心ニ思ハヌ事ヲモ枉(ま)ゲテ行ハネバナラヌナドト...
穂積陳重 「法窓夜話」
...枉(まげ)て今夜者伏見に滞留可被致存候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...それが戦場の慣わしと思って枉(ま)げて承服して頂きたいものです...
夢野久作 「戦場」
...枉(ま)げて御受領賜わりまするよう伏願致します...
夢野久作 「暗黒公使」
...もし駕(が)を枉(ま)げていただければ...
吉川英治 「三国志」
...宗祖の大法を枉(ま)げても我意と私情を押し通そうというお心とみえる...
吉川英治 「親鸞」
...冤枉(ゑんわう)を逞しうす...
吉川英治 「平の将門」
...枉(ま)ぐべからざるもの...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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