...何しろ塗山(とざん)の禹王廟(うおうびょう)にある石の鼎(かなえ)さえ枉(ま)げると云うのですからな...
芥川龍之介 「英雄の器」
...己れの意志を枉(ま)げて心ならざる事を行ふ...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...然し事實は如何とも枉(ま)げがたい...
石川啄木 「大硯君足下」
...然れどもアカイア軍勢意を枉げて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...多少枉屈的(おうくつてき)な運命の悲哀がないことはなかった...
徳田秋声 「蒼白い月」
...枉げて佐和山の城へお立寄りを願いたい...
中里介山 「大菩薩峠」
...乃至はそれを調査すべく道を枉(ま)げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...一つには胆吹へ道を枉(ま)げた道庵先生を待合せのためであったのですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...拳(こぶし)を壺の柄と枉((ま))げて...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...」「枉(ま)げてお招きを受(うけ)とりくださるように只今(ただいま)からおねがいいたします...
室生犀星 「津の国人」
...枉(まげ)て今夜者伏見に滞留可被致存候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...何か深い連関をもっていると考えることはあまりに通俗小説めいていて真実を枉(ま)げることになろうし...
山本周五郎 「麦藁帽子」
...しかし事実を枉(ま)げる事は断然出来ませぬ...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...それが戦場の慣わしと思って枉(ま)げて承服して頂きたいものです...
夢野久作 「戦場」
...僕のお祝いだそうだから枉げて出てくれないかなア...
横光利一 「旅愁」
...――枉(ま)げて...
吉川英治 「剣の四君子」
...諸卿お揃いで駕(が)を枉(ま)げてくれませんか」「ぜひ伺って...
吉川英治 「三国志」
...宗祖の大法を枉(ま)げても我意と私情を押し通そうというお心とみえる...
吉川英治 「親鸞」
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