...「――大藏一覽の板行仰出候に付...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...殊にその晩年安政時代の板行(はんこう)にかかる名所江戸百景の如き...
永井荷風 「江戸芸術論」
...これに反して名所江戸百景は惜しい哉(かな)その布局の写生を離れ筆勢奔放意匠甚だ奇抜なるにかかはらず板行絵(はんこうえ)としての色彩甚だ美妙ならず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...ゴンクウルはその著『歌麿伝』の終(おわり)において広重がしばしばその板行絵の色摺をして歌麿盛時の如くならしめんと企てたれど遂(つい)に不可能なりし事を記(しる)したり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...これらの諸作はいづれも文政(ぶんせい)六年以後に板行(はんこう)せられしものにして...
永井荷風 「江戸芸術論」
...以上諸画工の役者絵は皆墨摺の板行絵(はんこうえ)に彩色(さいしき)を施したる丹絵(たんえ)臙脂絵(べにえ)漆絵(うるしえ)の類なり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...役者似顔の板行絵(はんこうえ)を見るも安永年代においては専ら勝川春章に倣(なら)ふ所ありしが...
永井荷風 「江戸芸術論」
...味方は味方と板行(はんこう)で押したように考えないで...
夏目漱石 「坑夫」
...正徳追善曾我は正徳六年の板行でもあり...
三田村鳶魚 「女順禮」
...予今年七十六歳の知人より聞くは、若い時三井寺で件(くだん)の鐘を見たるに※裂筋あり、往昔弁慶、力試しにこれを提(さ)げて谷へ擲(な)げ下ろすと二つに裂けた、谷に下り推(お)し合せ長刀(なぎなた)で担(にの)うて上り、堂辺へ置いたまま現在した、またその鐘の面に柄附(えつき)の鐘様の窪(くぼ)みあり、竜宮の乙姫(おとひめ)が鏡にせんとて、ここを採り去ったという、由来書板行して、寺で売りいたと...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし板行の交渉に来るのは大抵が小さな版元だった...
山本周五郎 「新潮記」
...まだ板行されていないんだが...
山本周五郎 「山彦乙女」
...世間一般の常識として」「巷間(こうかん)の板行物や世評を聞いているのではない...
山本周五郎 「山彦乙女」
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