...「か」の字川の瀬の中に板囲(いたがこ)いをした...
芥川龍之介 「温泉だより」
...白ペンキで塗った板囲いに身を寄せかけて立った...
有島武郎 「或る女」
...板囲いの待合所に入ろうとして...
田山花袋 「少女病」
...地下室の古板囲いがある...
豊島与志雄 「猫捨坂」
...小部屋は板囲の中になつてゐる...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...この大きな小屋がけの天井から板囲(いたがこい)いっぱいになった見物人の方をながめて...
中里介山 「大菩薩峠」
...莚張(むしろば)りと幕と板囲いの小屋...
中里介山 「大菩薩峠」
...南側の火事場あとの板囲いのところへさしかかったのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただ一つ質素な板囲(いたがこい)の小さい家があった...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...時としてはそれを追って牛が板囲いを跳び越すこともある...
野上豊一郎 「闘牛」
...馬はピカドルを乗せたまま脆くも板囲いの根もとに押し倒され...
野上豊一郎 「闘牛」
...これで板囲いみたいな三方がどうやらできた...
正岡容 「圓太郎馬車」
...河岸通りに向いた方は板囲いになっていて...
森鴎外 「普請中」
...ダシヌケに私を押し除(の)けながら板囲いの外へ出ようとした...
夢野久作 「幽霊と推進機」
...小さい板囲いを設(しつ)らえおけ...
吉川英治 「私本太平記」
...居室はほとんど板囲いに過ぎない...
吉川英治 「新書太閤記」
...もうもうと白い湯けむりをあげている板囲いの浴槽は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「鱒の人工孵化をお目にかけましょうか」と板囲いの一棟へ私を案内した...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索