...僕等はいつか工事場らしい板囲いの前に通りかかった...
芥川龍之介 「本所両国」
...板囲(いたがこ)いをされた広い空地(あきち)の中であった...
海野十三 「○○獣」
...でもよく見ると低い板囲いを廻らせたそれは一軒の家でした...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...そして陣屋の一番外側には篠垣(しのがき)を繞(めぐ)らし、五間十間ぐらいの距離に本篝(ほんかゞ)りを焚(た)き、その垣の内側に、望楼、見せ櫓(やぐら)等をところ/″\に設け、板囲いの仮小屋、―――今で云えば急造のバラックのような営舎を幾棟も建てゝ、そこに大将以下の士卒が寝泊りをしていた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...板囲いの待合所に入ろうとして...
田山花袋 「少女病」
...孤立した小屋や板囲いの建築足場などが立ってる荒れ地を横ぎっていった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...向うの地下室の古板囲いを眺めていた...
豊島与志雄 「猫捨坂」
...別の方面の板囲いの透間を押分けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...板囲いの間からズブリと出て...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを一町ほど行って板囲(いたがこい)の小屋の中を覗(のぞ)き込むと...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...まだ板囲いも出来ず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...板囲いの中をブラブラ歩きながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...薪置小屋は屋根を差掛けた吹きぬけの板囲いである...
久生十蘭 「海豹島」
...ミツキイは板囲ひの浴室の中から疳癪の声を挙げたりした...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...板囲(いたがこい)なんぞの間を不良少年少女がうろうろする...
夢野久作 「暗黒公使」
...楽屋は近いうちに建築される東亜相互生命保険会社の板囲いと背中合せになっていて...
夢野久作 「暗黒公使」
...板囲いの一室が出来ていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...もうもうと白い湯けむりをあげている板囲いの浴槽は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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