...次には松王丸(まつおうまる)の首実検である...
寺田寅彦 「生ける人形」
...松王丸(まつおうまる)の松王丸らしいのに驚かされた...
寺田寅彦 「生ける人形」
...それが正真正銘の浄瑠璃の世界から抜けだして来た本物の松王丸そのものになっている...
寺田寅彦 「生ける人形」
...つまり絶対の松王丸になっているのである...
寺田寅彦 「生ける人形」
...松王丸の妻もよくできていた...
寺田寅彦 「生ける人形」
...斬り落された腕が、懐の中で、突っ張っているので(寺子屋じゃあねえが、松王丸の倅は、お役に立ったぞよだ)と、書類を、死んだ腕から取上げて、腕を捨てて行こうと――小腕の指を披げようとしたが、書類を固く握りしめたまま、左手の指だけの力では、開かなかった...
直木三十五 「南国太平記」
...桜丸腹切の塲に見る松王丸の人形は春章の錦絵を想ひ起さしめたり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...こいつを一列にずらりとならべて松王丸(まつおうまる)もどきに片っぱしから首実験をして行く...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...菊五郎の松王丸、「やれ俣(ま)たれよ玄蕃殿」と声かけ駕籠(かご)より出で、左手に刀を杖(つ)き、下手の床几(しょうぎ)にかかり「助けて返す」にて咳入り「つら改めて」にて右手を懐に入れ、後へ体をのしてきまる...
三木竹二 「両座の「山門」評」
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