...その三人と松原家の使者とは奧の間で話してゐる...
石川啄木 「鳥影」
...三保の松原に浴せし乙女も...
高木敏雄 「比較神話学」
...松原の中程まで往ったところで...
田中貢太郎 「魔王物語」
...お天気のええ日イは松原の向うに...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...「こちらへ行ってみましょう」桂三郎は暗い松原蔭の道へと入っていった...
徳田秋声 「蒼白い月」
...其上から遠村近落の樫(かし)の森や松原を根占(ねじめ)にして...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...三保の松原の方を向いて前足を揃えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...牢屋は町の外れの砂山の松原の中にあつた...
平出修 「夜烏」
...」松原と云ひ、柳箱と云ふ、用ゐ来つて必ずしも眼を礙(がい)せず...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...加賀の残月の小松原宗雪...
柳田国男 「雪国の春」
...その松原の附近に設けられている実験用の動物の檻の中から...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...菊池武敏は、浜をひだりに、箱崎の松原を、ひがしへ出た(現・九州大学附近)...
吉川英治 「私本太平記」
...元康殿」城地を繞(めぐ)る広い小松原は...
吉川英治 「新書太閤記」
...秀吉の陣所のある松原のほとりまで来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...打出(うちで)ヶ浜(はま)の松原にも...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...わざとこの松原に姿を隠し...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そう叱られても、又八は恟々(おどおど)した眼で、「……でもなおばば、今も、たった今もここを通ったろうが」「誰がじゃ?」「太刀を背中に負(お)った、眼のするどい若衆だ」「知っていやるのか」「知らいでか、あいつが佐々木小次郎といって、つい先頃、六条の松原で、小っぴどい目にあわされた」「――なに、佐々木小次郎? ……佐々木小次郎というのは、わがみのことではないのか」「ど、どうして」「いつであったか、大坂表でわがみが、わしに見せてくれた中条流の許し書(がき)の巻物に、そう書いてあったじゃろうが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...終(つひ)に我を折つて桃畑の向うに町の家並の見え出したを幸ひにそちらへ向けて松原から出てしまつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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