...松太郎は何がなしに生き甲斐がある樣な氣がして...
石川啄木 「赤痢」
...上方は、兀々(こつこつ)とした大磧、その間を縦に細長く彩色しているのは草原、下方は、偃松、ミヤマハンノキ、タケカンバ等が斑状に茂っている...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...云いな」松の浮根に乗っていた小供にうながされて源吉は口を切った「お諏訪様...
田中貢太郎 「放生津物語」
...其の頃には松多かりしが次第に枯死し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...お松というもののことをお忘れ下さらないように――」「万事...
中里介山 「大菩薩峠」
...いちいち、駒井船長の指揮を仰ぐことの代りに、お松さんに相談すれば、大抵の用は足りる、というところから、お松の地位が、責任と繁忙を加えて来るのはぜひがありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...鎌倉町から浜町や松永町まで行って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――松五郎を殺して引返し...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兄の殿松は嫁のことで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...始めて松木に逢うその時は既(すで)に文久四年となり、四年の何月かドウモ覚えない、寒い時ではなかった、夏か秋だと思いますが、或日肥後七左衛門(ひごしちざえもん)が不意(ふい)と私方に来て、松木が居るが、お前の処に来ても差支(さしつかえ)はないかと云(い)う...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...今は斯うして松という他人を交(ま)ぜて話をしているけれど...
二葉亭四迷 「平凡」
...大阪松竹座の「悲しきジンタ」の初日のやうだった...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...大陸へ発つ松平晃君が訪ねて来てくれたりしました...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...今松のすぐ隣に首だけ出していた白足袋の似合いそうな旦那がまた言い出した...
正岡容 「寄席」
...藩主は松平上総介斉政(なりまさ)である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...甲谷は村松汽船会社へ行く前にその附近にある金塊市場へ立ち寄って覗いてみた...
横光利一 「上海」
...松平忠房の花押(かきはん)を据えた仇討の免状であった...
吉川英治 「剣難女難」
...市松はなおあとに立って...
吉川英治 「新書太閤記」
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