...東京育ちの書生なり...
芥川龍之介 「久保田万太郎氏」
...東京育ちであったから...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...東京育ちの、貧乏に痛めつけられて来たので、田舎(いなか)娘のように自然に対する敏感な感傷癖も、格別なかったけれど、他国もの同士のなかに縛られている辛(つら)さが、隙洩(すきも)る風のように時々心に当たって来て、いっそどこかへすっ飛んでしまおうかと思うこともあったが、来たからにはここで一と芝居うとうという肚(はら)もあり、乗りかかった運命を保って行くつもりで、自分では腕に綯(よ)りをかけている気であった...
徳田秋声 「縮図」
...東京育ちの銀子にずうずうしくさえ思えるのだった...
徳田秋声 「縮図」
...東京育ちの妻へいろいろ話してきかせますと...
豊島与志雄 「香奠」
...東京育ちの子供には...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...雪江さんは国産れでも東京育ちだから...
二葉亭四迷 「平凡」
...母さんだつてまるつきりの東京育ちのくせに...
牧野信一 「小川の流れ」
...あなたは東京育ちだから蛍狩りは知らないでせう...
牧野信一 「籔のほとり」
...この点私たち東京育ちのものは巧拙に関らず...
正岡容 「下町歳事記」
...純東京育ちの私はとうてい耐えられなくて...
正岡容 「わが寄席青春録」
...私は東京育ち同様ながら...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...東京育ちと名乗るだけに...
夢野久作 「復讐」
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