...紅い襷(たすき)よ……柔(やわらか)な指で水と来りゃ...
泉鏡花 「浮舟」
...無害地の人々は漸くにして信じ来り候...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...かの二国を経て来りしや...
高木敏雄 「比較神話学」
...」「へえー、時さえ来りゃあ、二倍にも三倍にもして返してくれるというんだろう...
豊島与志雄 「黒点」
...剰(あまつさ)え勝手なる幽霊主人公を自由自在に操り来り操り去る等...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...晩間松莚子細君を伴うて来り訪はる...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...余(マターファ)を助けんが為に雨中を馳(は)せ来りし人物なれば...
中島敦 「光と風と夢」
...それが仕来りなんで」そう言われると一句もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...PCLの矢倉茂雄来り...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...嘉納親分がやって来り...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一回終りに、名物食堂へ行く、道子と高橋の姉、子供ら来り、ビフテキをごちさうする...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...武将戴皐(たいこう)は来り援(すく)わず...
南方熊楠 「十二支考」
...その後多年経て隣国また来り侵す...
南方熊楠 「十二支考」
...殺し来りて我がために下酒とせん〉とは...
南方熊楠 「十二支考」
...あり来りの男のような文章(つまらない)にしていること...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...父の身のまわりのことは紀久子がその代りをつとめるのが仕来りになっている...
矢田津世子 「父」
...翌夜は忽ち羚羊(かもしか)二疋(ひき)を両の手に下げて来り...
柳田国男 「山の人生」
...虎狼よりも恐ろしく思はるゝやうになり来りぬ...
夢野久作 「白くれない」
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