...他人と一緒に仕事をする等と云ふ事も出来ないやうな多くの素質を持つてゐた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...広告を出したとて大抵(たいてい)戻って来ないことが分っているのに広告をする筈がないと思われる...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...顔向けも出来ない事情があったのだ...
江戸川乱歩 「鬼」
...まだ帰って来ないんです...
太宰治 「春の枯葉」
...併し今日の原子物理学が星学的研究を離れては十分の意義を発揮出来ないことを考えて見るといい...
戸坂潤 「技術へ行く問題」
...こうやって結合したものはもはや直観空間であることは出来ない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...自働電話をかける事も出来ないんでしょう...
永井荷風 「ひかげの花」
...たんこよ」「早く出ておいで」「のがしておしまいよう」「来ないとおいてけぼりにして...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間を研究するには何か波瀾がある時を択(えら)ばないと一向(いっこう)結果が出て来ない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...それを仮名で書きわけることも出来ないものである...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...義足に趣味を持ち出すと医局からくれる不格好なのでは承知出来ないので...
北條民雄 「癩院記録」
...きっと夕食には来ないでしょう」「そうだろうな...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...そういうこせついた一箇人箇人の一寸した插話というような網にかかって来ないのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...源氏のいる所へは入道自身すら遠慮をしてあまり近づいて来ない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その大小の二種を聴き分けることは出来ないが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...伴れて来ないまでも...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...これ程に明白な第六感の存在を首肯する事が出来ないのです」と説明しても...
夢野久作 「暗黒公使」
...想像も出来ない人影だった...
蘭郁二郎 「植物人間」
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