...魂の翼を束縛する骨肉の愛と――俺は此矛盾をどうすればいゝのだらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...瑞しい發展を束縛する事實は――若しくは束縛すると感じた幻影は――事毎に俺の心を痛めた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...幾十年もしくは幾百年幾千年の因襲的(いんしゅうてき)法則をもって個人の権能を束縛する社会に対して...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...人間の活動を束縛するような科学器械を作ることを好む者ではない...
海野十三 「深夜の市長」
...自己の強大なる勢力を以て強いて束縛する事が乱階を成すものであるから...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...私はあれの自由を束縛する事は許しませんよ...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...自己のいつたことしたこと思つたことなどが自己自身に制約を加へ自己を束縛するが...
津田左右吉 「歴史とは何か」
...労働者の自由を束縛するというもんだ”という風に...
徳永直 「白い道」
...彼らは自分をすっかり束縛するために多数の小団体をこしらえていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...外から少年の心情を束縛することにだけ役立って...
豊島与志雄 「少年文学私見」
...そうむやみに自由を束縛するようなことはせんよ...
永井荷風 「ひかげの花」
...器械の様に束縛するの愚を忌(い)んだ...
夏目漱石 「それから」
...厭(いや)に人を束縛するよ教育が」と忌々(いまいま)しそうに嘆息する事がある...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...それはかえってわれわれの行動を束縛する邪魔物とさえなるであろう...
野呂栄太郎 「名人上手に聴く」
...それは彼らに安心を与えると共に彼らを束縛する...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...私塾中は起居自由にして一物の身を束縛するなく...
福沢諭吉 「学校の説」
...ひとりの女を束縛する...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...それを生産すべき労働者を維持すべき吾々の力を束縛するものを除けば...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
便利!手書き漢字入力検索