...今朝髮を洗つたと見えて、智惠子は房々とした長い髮を、束ねもせず、緑の雲を被いだ樣に、肩から背に豐かになびかせた...
石川啄木 「鳥影」
...七八十名のものがすべて手を束ねて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...一般小売人が手を束ねて居ってはとうてい更生の道はないであろう...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...若しこれが緑の長き髪を束ね美しき衣を著てゐる俗世の娘であるならば...
高濱虚子 「俳諧師」
...腰に緑の錦を束ね...
田中貢太郎 「西湖主」
...着物を脱いだり洗濯物を束ねて置いたりする場所に使われていて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...大将髷(まげ)に束ねた頭をつや/\と光る黒漆(くろうるし)の枕に載せて...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...真黒な房々とした髪――無雑作に取上げて後頭部でくるくると束ねた...
豊島与志雄 「叔父」
...白髪交りの僅かな髪を束ねた彼の妻がじっと坐って居る...
豊島与志雄 「過渡人」
...もはや髪を束ねることもできないのを知った時に...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そこには藁を束ねた床がある...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...政府は手を束ねて...
蜷川新 「天皇」
...空高く入乱れた沢山の竹竿を束ねた家が見えて来て...
原民喜 「潮干狩」
...丸く束ねたぼろ布のようなものがはいっていた...
久生十蘭 「金狼」
...低く項(うなじ)のところで束ねてある薄茶色の髪は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...手を束ねて追放を待つは...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...無造作な兵庫くずしに束ねた根元を南京(ナンキン)渡りの翡翠(ひすい)で止めた...
吉川英治 「剣難女難」
...点を打った平面状の物体を蝶番で束ねたものを書物として棚に収めていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??