...水夫を裸に的にして色鮮やかにゑどりたる杙(くひ)に結ひつけ射止めたり...
アルテュル・ランボオ 上田敏訳 「醉ひどれ船」
...その小竹(しの)の苅杙(かりばね)五に...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...杙俣長日子(くひまたながひこ)の王...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...人はこの樹に一本の太い杙棒をつつかふ...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...神次に妹活杙ノ神...
高木敏雄 「比較神話学」
...依て思うに、角杙、活杙とは、かの国土形成第一段の泥土的状態の、漸く凝固せんとする萌芽を示すに至りたる第二の状態を示す者ならん...
高木敏雄 「比較神話学」
...記伝は角杙ノ神を以て、角凝魂(ツヌゴリタマ)ノ命と同神なりとし、活杙ノ神を以て、神祗官八神の一なる生産霊(イクムスビ)ノ神と、同神にして、又活魂(イクムスビ)ノ神とも同神なりと説く...
高木敏雄 「比較神話学」
...きたない乱杙歯(らんぐいば)をむき出して...
高見順 「いやな感じ」
...それでもボートは杙(くい)にぶつかっていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
... 55上にアカイア軍勢の植えし鋭き杙(くひ)繁く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...凌霄のやうだと思ひながら復た女を見ると此度は四本の指を前へ向けて勾欄へ兩手を掛けて一心に燒木杙を見おろして居る...
長塚節 「佐渡が島」
...彼等(かれら)の家(いへ)の門松(かどまつ)は只(たゞ)短(みじか)い松(まつ)の枝(えだ)と竹(たけ)の枝(えだ)とを小(ちひ)さな杙(くひ)に縛(しば)り付(つ)けて垣根(かきね)の入口(いりくち)に立(た)てたのみである...
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)は燒木杙(やけぼつくひ)を地(ち)に建(た)てゝ彼(かれ)に第(だい)一の要件(えうけん)たる假(かり)の住居(すまゐ)を造(つく)つた...
長塚節 「土」
...あるひは杙上住居(くひじようじゆうきよ)と申(まを)します...
濱田青陵 「博物館」
...少女が蘆間隠れの杙(くい)に強く胸を打たれて...
森鴎外 「うたかたの記」
...百本杙(ぐい)の側に繋(つな)がせた舟の中に遺(のこ)して置いて...
森鴎外 「渋江抽斎」
...母親の狼(おおかみ)みたような乱杙歯(らんぐいば)の笑い顔であった...
夢野久作 「巡査辞職」
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横瀬夜雨 「花守」
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