...なれども、如何なる心得違ひにてか、与作病死の砌(みぎり)より、専(もつぱ)ら切支丹宗門に帰依(きえ)致し、隣村の伴天連(ばてれん)ろどりげと申す者方へ、繁々出入(でいり)致し候間、当村内にても、右伴天連の妾(てかけ)と相成候由、取沙汰致す者なども有之、兎角の批評絶え申さず、依つて、父惣兵衛始め姉弟共一同、種々意見仕り候へども、泥烏須如来(でうすによらい)より難有(ありがた)きもの無しなど申し候うて、一向に合点仕らず、朝夕、唯、娘里と共にくるすと称(とな)へ候小き磔柱形(はりきがた)の守り本尊を礼拝(らいはい)致し、夫与作の墓参さへ怠り居る始末に付き、唯今にては、親類縁者とも義絶致し居り、追つては、村方にても、村払ひに行ふ可き旨、寄り寄り評議致し居る由に御座候...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...その村方の開發に加勢せんことを要請して來るので...
石川三四郎 「浪」
...……村方の人らしい...
泉鏡花 「遺稿」
...明くる日は駕(かご)かきの人足まで皆村方から出て来て...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...村方(むらかた)でそういう噂(うわさ)をしとりますもんで……お気をお悪くなすっちゃ困るでやすが」と...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...こういう人気の土地か知らねえが――こんなことは初めてだ、一匹の馬のために、まあ、見るがいい、後から後からとあの人出は、村方総出だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...とたうにくははらせず一人もさしいださざる村方これあらば...
中里介山 「大菩薩峠」
...村方でもなんとかして助け舟を出そうと...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...農村方面には肥料として役立つもののみを蓄え...
火野葦平 「糞尿譚」
...村方お構いならしゃるのに白い米の飯でも腹一杯食べて貰おうと思うてな...
三好十郎 「斬られの仙太」
...村方の百姓衆一統があんた様の半分づつのお心持でも持っていてくだされば...
三好十郎 「斬られの仙太」
...兵藤 しかしながら、これに書いてある強訴におよばんとしたと申すは定(じょう)か?仙太 と、とんでもねえ! へい、当地村方一同、一昨年以来重ね重ねの不作でござります...
三好十郎 「斬られの仙太」
...村方お構い田地お召上げのことでごぜます...
三好十郎 「斬られの仙太」
...そらそうじゃ! 現に村方のオヤさまや役場の人やなんどが...
三好十郎 「斬られの仙太」
...兄きは叩き放し村方お構(かま)いの御仕置(おしお)きでえすけんど...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...ただ村方お構いだけを...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...村方お構いならしゃるのに白い米の飯でも腹一杯食べて貰おうと思うてな...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...しばしばこの川の水害を被むる村方に紙漉阿原(かみすきあわら)・臼井(うすい)阿原・何阿原という地名がたくさんにある...
柳田國男 「地名の研究」
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