...猶(なほ)、此儀は、弥左衛門殿直(ぢき)に見受けられ候趣にて、村方嘉右衛門殿、藤吾殿、治兵衛殿等も、其場に居合されし由に候へば、千万(せんばん)実事(じつじ)たるに紛れ無かる可く候...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...恐らく相手の小紋三が下手人であろうという村方のいい立てが皆一致した...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...村方(むらかた)でそういう噂(うわさ)をしとりますもんで……お気をお悪くなすっちゃ困るでやすが」と...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...三五郎は、それから、庄屋を、村方を、感応院を調べた...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...間の山のお玉のムク犬だ」村方(むらかた)の方から驀然(まっしぐら)にこの古市の町へ走り込んだムクのあとを追いかけて来るのが何十人という人...
中里介山 「大菩薩峠」
...村方でも稽古をし...
中里介山 「大菩薩峠」
...村方年寄とかいうのと...
中里介山 「大菩薩峠」
...「定何事によらず、よろしからざることに百姓大勢申合せ候を、とたうととなへ、とたうして、しひて願事企てるを、がうそと言ひ、あるひは申合せ、村方立退候を、てうさんと申し、他村にかぎらず、早々其筋の役所に申出づべし、御褒美として、とたうの訴人(そにん)銀百枚がうその訴人 同断てうさんの訴人 同断右之通下され、その品により帯刀苗字も御免あるべき間、たとひ一旦同類になるとも、発言いたし候ものの名前申出づるにおいては、その科(とが)をゆるされ、御褒美下さるべし...
中里介山 「大菩薩峠」
...こういう人気の土地か知らねえが――こんなことは初めてだ、一匹の馬のために、まあ、見るがいい、後から後からとあの人出は、村方総出だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...村方の女たちなどは足もとにもよれない...
久生十蘭 「生霊」
...名主だった松井の先々代に支配されていた村方(むらかた)一般の子孫なので...
久生十蘭 「春の山」
...控えおる村方名主及び五人組近隣の者共...
三好十郎 「斬られの仙太」
...そこへ持ってきて村方一同が命の綱と頼みまする荒地沼地開墾の新田に竿入れ仰せつけられる段おふれでごぜましたので...
三好十郎 「斬られの仙太」
...兵藤 しかしながら、これに書いてある強訴に及ばんとしたと申すは定(じょう)か?仙太 と、とんでもねえ! へい、当地村方一同、一昨年以来重ね重ねの不作でござります...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...そらそうじゃ! 現に村方のオヤ様や役場の人やなんどは...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...しばしばこの川の水害を被むる村方に紙漉阿原(かみすきあわら)・臼井(うすい)阿原・何阿原という地名がたくさんにある...
柳田國男 「地名の研究」
...三田村方面をさして来るとのことだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...穴田村方面には、佐々(さっさ)、進藤、村井、明智、佐久間の諸隊...
吉川英治 「新書太閤記」
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