...この幼稚園の庭の隅(すみ)には大きい銀杏(いちょう)が一本あった...
芥川龍之介 「追憶」
...銀杏返(いてふがへし)や圓髷(まるまげ)は不可(いけな)い...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...このまア銀杏の葉の綺麗なこと...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...うすい髪の毛をひきつめた銀杏返しに結つた...
伊藤野枝 「日記より」
...「銀杏返に結ってらっしゃる方が...
田中貢太郎 「とんだ屋の客」
...柳が柳へ芽ぶいてゐる・旅も何となくさびしい花の咲いてゐるしつとりと降りだして春雨らしい旅でお寺の銀杏も芽ぐんでしんかん・そここゝ播いて食べるほどはある菜葉・水に影あれば春めいて・春寒い朝の水をわたる・船窓(マド)から二つ...
種田山頭火 「其中日記」
...そこで甘ったるい例の巴旦杏笑いをやり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...杏平はそれを皮の上から舌でなめて見た...
新美南吉 「登つていつた少年」
...髪は楽屋銀杏(いちょう)にひっつめていた...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...お台所から鶏卵と水飴(みずあめ)と乾杏子(ほしあんず)をひっ攫(さら)って...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「文芸公論」四月号に現れた土田杏村氏の「文芸の芸術性と社会性」...
平林初之輔 「文学の本質について(二)」
...あの娘は何時もつくろはぬ銀杏返で...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...堀が何時ものように杏の根もとにいたが...
室生犀星 「蛾」
...次に正直の弟を杏朴成俊(きやうぼくなりとし)と云ひ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...或はその病んでゐたものは杏春にあらずして...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...杏春の瑞英十六であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...杏花の別号がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...駒形町(こまがたまち)の和泉杏順(いずみきょうじゅん)という医者が来て呉れた...
山本周五郎 「柳橋物語」
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