...銀杏返の中背の若い婦で……娘でございますよ...
泉鏡花 「遺稿」
...杏の花の小枝を執(と)って...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...軍司令部といっしょに原杏花が出発する時...
田山花袋 「田舎教師」
...裏の森の銀杏樹(いちょう)も黄葉(もみじ)して夕の空を美しく彩(いろど)った...
田山花袋 「蒲団」
...銀杏返(いちょうがえ)しに結った頭髪(かみ)を撫(な)でもせず...
近松秋江 「黒髪」
...大きい銀杏の木が淋しく頼り無い郷愁を誘っている...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...銀杏返の女が不意に呼びかけた...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...女體の方は銀杏(ぎんなん)の實ほどで青光りする...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...プーンと女の口から巴丹杏(はたんきょう)の匂い...
野村胡堂 「流行作家の死」
...山川は女中にいって乾杏(プラム)を持ってこさせた...
久生十蘭 「蝶の絵」
...お辞儀をしている銀杏返しの一人の女...
火野葦平 「花と龍」
...同じ窓から銀杏並木のある歩道の一部が見下せた...
宮本百合子 「刻々」
...其弟杏坪旧相識于東都...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...養子杏春が十一月四日に継(つ)いで至つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...銀杏返しに結(い)っている...
森鴎外 「雁」
...銀杏返(いちょうがえ)しに結って...
森鴎外 「百物語」
...春水の名は其二弟春風杏坪と共に此時既に学者間に聞へたりき...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...同じ「杏花亭筆記」にある彼の祖父の記事を...
山本周五郎 「桑の木物語」
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