...たいへん素朴な疑念であった...
太宰治 「花燭」
...田舎(いなか)のお百姓さんが純朴だとか何とか...
太宰治 「やんぬる哉」
...老ひたる支那社會は眞面目に此の種の議論を受け容れるには餘りに其素朴性を喪失して居る...
橘樸 「支那を識るの途」
...朴君、窓から見てごらん...
林不忘 「安重根」
...何故みんな――畜生!一同激昂のうちに朴鳳錫はドアへ突進する...
林不忘 「安重根」
...実に自由の世界すなわち平民的の社会はかのルソーが夢想したるごとき質朴野蛮の社会において決して行なうべきものにあらず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...一等素朴な観念は...
戸坂潤 「思想としての文学」
...茶店の主人は朴訥なお愛想の調子で私に話すのだった...
豊島与志雄 「逢魔の刻」
...いわば素朴な絵とも見られる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...ヴィクトリーヌはあの素朴な中世絵画を思い起こさせるところがあった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...人生がその素朴な祝典を催す場所に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...未開人は責任の感情というものが極めて粗朴の状態におかれている...
宮本百合子 「女の歴史」
...「何日かは春に」も、素朴だけれども、結核の治癒の可能についての、明るい善意がある...
宮本百合子 「『健康会議』創作選評」
...ハガキで朴訥(ぼくとつ)な...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...単純素朴な一片の真理の光によって容易に消されてしまうのでございます...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その答はじつに素朴で判り易かった...
柳田国男 「故郷七十年」
...素朴単純なる推理法において...
柳田国男 「木綿以前の事」
...淳朴(じゅんぼく)な土民のうちにもまた乱世に乗じて一ト儲けを賭ける野性がいなくもないのであった...
吉川英治 「私本太平記」
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