...だが本当のところ...
海野十三 「空襲警報」
...本当のところを知らせて下さい...
太宰治 「新ハムレット」
...ファブリ 本当のところはどうなんですか...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...だが、本当のところは、私にもよく分っていない...
豊島与志雄 「別れの辞」
...その本当のところを確めておいておもらい申さぬと...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間には本当のところは...
中里介山 「大菩薩峠」
...論文に発表する時には、巧く出来上った結晶の写真だけを選ぶのであるが、本当のところは、今でもまだ可成り失敗があるので、折角成長しかけた結晶が途中でひねくれてしまって、どうにも分類のしようが無い汚い形のものになってしまうことがある...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...本当のところはまだ自分にも何ら確信はない...
中谷宇吉郎 「雪雑記」
...いざ本式に彼女の口から本当のところを聞いて見ようとすると...
夏目漱石 「行人」
...そんなにお延を大事にしちゃいませんて」「しかしそれは御挨拶(ごあいさつ)におっしゃっただけね」「いいえ私は本当のところを云ったつもりです」夫人は断々乎(だんだんこ)として首肯(うけが)わなかった...
夏目漱石 「明暗」
...本当のところは、手前の足が借りてえ」捕物の名人と謳(うた)われるくせに、滅多に人を縛ったことのない御用聞の銭形の平次は、日向(ひなた)でとぐろを巻いている子分のガラッ八にこんな調子で話しかけました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しかし本当のところはポワレだって...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「……私は本当のところをいうとね...
堀辰雄 「楡の家」
...だが、本当のところ、此処にこうしていると、そんなはかない仕事にかかわっているよりか、いっそのこと、この寺の講堂の片隅に埃(ほこり)だらけになって二つ三つころがっている仏頭みたいに、自分も首から上だけになったまま、古代の日々を夢みていたくなる...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...フランス文学をやる人の中では珍しい本当のところの分るひとですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私は本当のところそんなことを気に病んでいるのではない...
山本周五郎 「青べか物語」
...本当のところわたくしよく存じあげませんですのよ」次兄の(木下の養子)杢之助は云う...
山本周五郎 「末っ子」
...彼としては(本当のところ)穴にでも入りたいような心持であった...
山本周五郎 「風流太平記」
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