...本場の女性のデリカシイと云ふ事が其の意味を取りちがへられて...
伊藤野枝 「内気な娘とお転婆娘」
...本場の支那語を勉強するツモリであったのである...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...仏蘭西式の本場の板前よりも...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...本場のパリへ行ってフランスのパンを試食することは欧州へ行ったときのたのしみであり...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...鋳物の本場の川口で修業してきたおやじは「砂むぐり」と一種の蔑視的な呼び名がつけられている鋳物屋という自分の商売を誇りにしているわけではなかったが...
高見順 「いやな感じ」
...うんと本場の酒を飲んで置こうと云うところだ...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...本場の第一流のものに劣らぬ料理があるし...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...多分本場のその幅十間...
中里介山 「大菩薩峠」
...本場の支那をひっくるめての古今独歩だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...その本場の江戸ッ児が思いがけなくこう言って...
中里介山 「大菩薩峠」
...本場のお座附をわたし...
中里介山 「大菩薩峠」
...その本場の批評家のいうところと私の考(かんがえ)と矛盾(むじゅん)してはどうも普通(ふつう)の場合気が引ける事になる...
夏目漱石 「私の個人主義」
...本場のと思い較べて見て...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...)――とにかく本場の佛蘭西人さへプルウストには手古摺つてゐるらしいので大いに僕も意を強くする...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...二人とも本場のドイツへ行って勉強しようじゃないか...
三浦環 「お蝶夫人」
...宝積寺の本場の堅炭だ」万三郎はやけにどなる...
山本周五郎 「風流太平記」
...新しい単語が本場の東京でドンドン殖えているに違いない...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...河豚の本場のようにいわれだしたのは...
吉川英治 「河豚」
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