...樓門をひかへて、末社多く、ありとあらゆる屋宇、みな朱塗にして、緑陰の中に、燦然として、光彩を放てり...
大町桂月 「飛鳥山遠足」
...ここに西宮廣田神社とその攝社の夷神社及び末社の百太夫社...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...そのいかさまごとがあまりにも工夫に富みほとんど真に近く芸者末社もそれを疑わず...
太宰治 「ロマネスク」
...高津(こうづ)の三社とその末社とへ月詣(つきまい)りをしたこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...―――いつも時平の腰巾着(こしぎんちゃく)を勤める末社(まっしゃ)どもの顔ぶれを始め...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...その末社の一つに物臭太郎が祭られてあるといい...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから卓(しよく)の供物(くもつ)を恰好(かつかう)よくして居(ゐ)る間(ま)に總代等(そうだいら)は箕(み)へ入(い)れて行(い)つた注連繩(しめなは)を樅(もみ)の木(き)から樅(もみ)の木(き)へ引(ひ)つ張(ぱ)つて末社(まつしや)の飾(かざり)をした...
長塚節 「土」
...乗合は外に幇間(たいこ)末社(まっしゃ)を加えて六人...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...取卷末社を引つれて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人數は藝妓末社を加へて四十人あまり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...橋の上は盛りこぼれるやうな人波、東西の廣場から、左右の町家は、棧敷を架(か)け、櫓(やぐら)を並べ、諸商人、諸藝人聲を嗄(か)らして呼び交(か)ふのに、川の上はまた、いろ/\の趣向を凝(こ)らした凉み船が、藝子末社を乘せ、酒と、肴(さかな)と、歡聲と嬌聲とをこね合せて、まさに沸き立つばかりの賑はひです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...正太に末社がついたらその時のこと...
樋口一葉 「たけくらべ」
...去年(こぞ)も一昨年も先方には大人の末社がつきて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...正太(しようた)に末社(まつしや)がついたら其時(そのとき)のこと...
樋口一葉 「たけくらべ」
...床前に、三斎父娘(おやこ)が控えて、左右には浜川、横山、それに三郎兵衛、芸者、末社も、もうおいおい集まりはじめていた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...幇間(ほうかん)、末社が、しきりとはしゃぎ立てている折を見て、座をはずした雪之丞、そのまま、見世口へ出て来ると、「おかえりなら、乗ものを――」「かごを――」と、ひしめく家人を制して、「どうぞ、それには及びませぬ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「末社どもに用談すんだと申してくれ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...後年黒田長政此国主たるによりて中門回廊諸堂末社の廃絶を継興す...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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