...時歳末に際して予期の如く事件を発展せしむる能はず茲(ここ)に一先づ擱筆するに到れるは作者の多少遺憾とする所なり...
石川啄木 「鳥影」
...今からそんな行末のこと考えて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...粗末な家屋の間にあるわずかな樹木も枯れかかったのが多かった...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...淡い夜霧が草の葉末におりて四方は薄絹に包まれたようである...
寺田寅彦 「花物語」
...場末の二流三流の商店へ卸すために...
徳田秋声 「縮図」
...パーヴェル・パーヴロヴィチは夜の明けるまではとても歸って來まいと斷言する始末だった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...前日の夕方――(九月末の寂しい夕(ゆうべ)だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それでもこの始末であるから...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...そうして月末(つきずえ)が来ても会計簿はついに健三の手に渡らなかった...
夏目漱石 「道草」
...この始末でございました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...行末のための勉強もしなければなりません...
羽仁もと子 「女中訓」
...「君をのみたのむ旅なる心には行末とほく思ほゆるかな」と認(したた)められてあった...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...香以は屏風巻上始末を書いて悪摺(あくずり)に摺(す)らせ...
森鴎外 「細木香以」
...封建制度が生んだ徳川末期の民心の堕落...
夢野久作 「甲賀三郎氏に答う」
...四月の末日限り此(この)陰気な食卓から逃れて仕舞(しま)つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...末代まで浮かばれぬ破滅(はめ)に落ちてしもうた...
吉川英治 「私本太平記」
...お護(まも)り申しあげているでしょう……)切々たる末期(まつご)の文字をつらね...
吉川英治 「平の将門」
...種々な取沙汰だ』『御恩を仇で返したような始末...
吉川英治 「山浦清麿」
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