...――未知の世界を少し残して置くこと...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...まして障子に塞(ふさ)がれた向うは全然未知の世界である...
芥川龍之介 「わが散文詩」
...未来は私の現在を未知の世界に導いて行く...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...(最後の著書「未知の世界の一端」に収む)けっきょく私はドイルの心霊信仰を軽蔑し...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...あの漠とした未知の世界があつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...こうした新しい未知の世界に対する憂鬱(ゆううつ)が...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...何だか急に未知の世界を覗いたような晴々しい気持になりました...
豊島与志雄 「香奠」
...初夢は一年の最初の夢であるばかりでなく、何かしら、未知の世界、神秘の世界、広く深い運命の世界を、ちらと覗きこめる隙間のようなものだった...
豊島与志雄 「夢」
...彼の運命は未知の世界にふみ込まんとしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...まったく未知の世界にはいり込む前になお林檎菓子(りんごがし)が一つ食える...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...未知の世界のあらゆる靄(もや)は荒々しい炎を交じえている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...たゞこゝでは未知の世界をよろこんで...
平林初之輔 「エミイル・ゾラの文学方法論」
...云わば或未知の世界との最初の接触だった...
堀辰雄 「菜穂子」
...他の迷える幽霊とともに未知の世界を侵略しているようにも見える...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...一方には、長い航海と、未知の世界と、戰爭とに關する魅力と、また、總てのものから離れてゆく苦痛と、期しがたい生還とがあつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...それはタッタあれだけの時間の中に寺田に未知の世界を知らせ...
蘭郁二郎 「魔像」
...またこの実験によって未知の世界への眼界が開けたのであるから...
和辻哲郎 「鎖国」
...しかし未知の世界に対する強い好奇心...
和辻哲郎 「鎖国」
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