...眼の廻るようなこの期節の忙しさに疲れ果てて...
有島武郎 「カインの末裔」
...太古の暦を持たない民衆にとつては呪はしい酷寒の冬の期節...
石川三四郎 「社会的分業論」
...此好期節に書きたいことが沢山あるが今日は遠慮しやう...
石川三四郎 「百姓日記」
...期節はすがすがしい若葉の時だし...
伊藤左千夫 「浜菊」
...そしてその現わるる期節は各々異なるのであるから「その時に従いて引出し得るや」というたのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...もう鮭の期節が来たのであった...
田中貢太郎 「鮭の祟」
...やがて來るべき結婚の期節を皆な頭に繰返してゐた...
田山花袋 「歸國」
...孰れも毎年一定の期節に於て貴顯紳士を早稻田の庭園に招待するの慣例なれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...孰れも毎年一定の期節に於て貴顕紳士を早稲田の庭園に招待するの慣例なれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そこへ気がついた時が人間の生涯(しょうがい)中もっともありがたい期節である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...頭巾を冠(かぶ)る期節(きせつ)でもなければ...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...もう蛍の期節は済んだでございませうか...
牧野信一 「初夏通信」
...いつも僕は野球の期節になると何よりも先に屹度大音寺君のことを思ひ出す...
牧野信一 「大音寺君!」
...この辺での凧の期節が近かつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...期節になると雁を呼ぶ――池の水は更に庭の中へ招び込まれて...
牧野信一 「南風譜」
...しっかりと目をあいて恐ろしい老齢の期節をほこりたかく生きとおした...
宮本百合子 「ケーテ・コルヴィッツの画業」
...たとえば期節(きせつ)の十月と十一月との差こそはあれ...
柳田国男 「海上の道」
...殊にこの戦乱の期節においてはそうであった...
和辻哲郎 「鎖国」
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