...「今朝は朝霧が濃くて運転が怖かった...
...「山の上から見下ろすと、朝霧がかかった町の景色がとても美しかった...
...「彼女が朝霧の中に立っているところを見かけた...
...「海に出ると、朝霧が立ち込めて何も見えなくなった...
...「朝霧が晴れると、空気が澄んで見通しがよくなる...
...菊五郎の猟自慢10・23(夕)猟期が開(あ)いたので、朝霧のなかを、猟犬を連れてうろうろする人達が多くなつた...
薄田泣菫 「茶話」
...紅葉、時雨、こがらし、落葉、朝霧、氷、さういふものが『武蔵野』の中に沢山書いてあるが、それは皆なこの丘の上の家での印象であつた...
田山花袋 「丘の上の家」
...驟雨朝霧が深く地を這う...
寺田寅彦 「震災日記より」
...「朝ちゃんは――」「朝霧さんがいないわ」「おや」「お手水(ちょうず)じゃないの?」「さっきから見えないわ」「どうしたんでしょう」「朝霧さん」「朝子ちゃん」一人が言い出すと...
中里介山 「大菩薩峠」
...┌─宇治山田の米友├─不破の関守氏山科新居────┼─弁信法師├─お銀様└─がんりきの百蔵┌─芸妓福松福井より近江路─┤└─宇津木兵馬┌─神尾主膳根岸侘住居(ねぎしわびずまい)───┼─ビタ助└─お絹┌─机竜之助京洛市中────┼─南条力├─五十嵐甲子雄└─轟源松┌─与八甲州有野村───┤└─郁太郎等でありまして、裏面或いは側面に動く人名、或いは新たに点出された人間としては、月心院内、門番の娘と、怨霊(おんりょう)の美僧美女、目明しの文吉、斎藤一、福井の好学青年、近藤勇、勝海舟の父、藤原の伊太夫、鬼頭天王の尼、村正どん、島原の舞子、重清と朝霧、与八の周囲の民衆と子供、動物としてはグレートデン、庫裡(くり)の猫の登場等々であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...2 冬の朝それからそれがどうなつたのか……それは僕には分らなかつたとにかく朝霧罩(こ)めた飛行場から機影はもう永遠に消え去つてゐた...
中原中也 「在りし日の歌」
...次の朝は吉野の桜紅葉を朝霧の中で瞥見しただけで...
中谷宇吉郎 「壁画摸写」
...八五郎でも困るぜ」平次は朝霧(あさぎり)を分けるやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朝霧ゆふ霧のまぎれに...
樋口一葉 「あきあはせ」
...左右の手にガマ口とステツキを握つて深い朝霧の中に飛び出した...
牧野信一 「疑惑の城」
...馬に乗つて朝霧の深い谷間を飛んで...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...肌寒や馬のいなゝく屋根の上かろうじて一足の草鞋求め心いさましく軽井沢峠にかかりて朝霧や馬いばひあふつゞら折馬は新道を行き我は近道を登る...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...早く格子(こうし)を上げさせて源氏は庭の朝霧をながめていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さらにまた峰の朝霧に悲しみを引き出される結果を見ました...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ガンのむれが朝霧(あさぎり)をついて...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...「合戦に参る気か」「お供、仰せつけ下さいまし」「よし、ついて来い」信長と彼の姿が、朝霧の中へ、二、三町も遠く淡(うす)れて行った頃、大手の橋を鳴り轟(とどろ)かせて、二十騎、三十騎、五十騎――そして四、五百名の兵がどっと、霧を黒くして追いかけて行った...
吉川英治 「新書太閤記」
...夜が白みかけると、城外の馬揃いの広場には、すでに、約一万四、五千の兵馬と旌旗(せいき)が、朝霧の底に、粛(しゅく)として濡れていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ見るほどの暗い朝霧の中いちめんに...
吉川英治 「新書太閤記」
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