...朝涼(あさすず)だから萎(しぼ)むまいと...
泉鏡花 「薄紅梅」
...朝涼(あさすず)の内に支度が出来て...
泉鏡花 「婦系図」
...主人はけさも朝涼(ちょうりょう)に庭を散歩(さんぽ)する...
伊藤左千夫 「箸」
...久しぶりで口に馴れたお前の手で漬(つ)けた茄子(なす)と生瓜(きゅうり)の新漬で朝涼(あさすず)の風に吹かれつつ以前のとおりに餉台(ちゃぶだい)に向い合って箸を取った...
近松秋江 「うつり香」
...涼しさを声にした様な蜩(ひぐらし)に朝涼(あさすず)夕涼(ゆうすず)を宣(の)らして...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...毎朝涼しいうちに...
槇本楠郎 「かぶと虫」
...まだ朝涼(あさすず)の間に帰ろうとして院は早くお起きになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...朝涼も夕涼もまだ少ないこのごろながらも身に冷たさのしみ渡るもののある気がして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...朝涼のころに出かけて来たのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...遠目にも朝涼(あさすず)の中で清艶(せいえん)を極めたものであった...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...此日朝涼、午時より甚暑不堪(じんしよにたへず)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...細長い四五片(へん)の葉が朝涼(あさすゞ)の中に垂れて描(ゑが)く女らしい曲線...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...なるべく朝は朝涼(あさすず)のまに...
吉川英治 「私本太平記」
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