...――朝明(あさけ)より夕をかけて熟睡(うまい)するその臈(ろう)たげさ労(つか)らしさ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...玉腕朝明(あさあけ)...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...祝祭のごとき喜びをおゝ五月の朝明け空の若々しさ雲は靜かに現はれ來り高いところを小さく列りつゝ幽かに滑りゆき天地は靜かに行列しつゝ運行す(一九一八...
千家元麿 「自分は見た」
...その日の朝明け比から始まってその日は終日聞え...
田中貢太郎 「不動像の行方」
...快い朝明けだつたが...
種田山頭火 「行乞記」
...・みちは露草のつゝましい朝明けさかのぼる水底の秋となつてゐる小亀がういて秋暑い水をわたる旅の法衣のはらへどもおちないほこりつくり酒屋の柳いよ/\青し・けふのおひるは草にすわつてトマトふたつ昼寝のびやかだつたよ山とんぼ・山をまへに流れくる水へおしつこする・昼顔も私も濡れて涼しうなつた行程五里...
種田山頭火 「行乞記」
...うつくしい朝明けだつた...
種田山頭火 「其中日記」
...おだやかな朝明だつた...
種田山頭火 「松山日記」
...山々に霧のかかっていた朝明けのことから...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...この朝明けも緑いろの光の条(すじ)も湿っぽい空気も濡れた長靴を穿いた人々も...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...それがじかに朝明りの中へ反射した...
豊島与志雄 「月明」
...今朝明るくなつてから雨戸を開けに行くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朝明けの澄み切った空気を吸ったり...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...(五)白みそめる頃からの小雨がまだ止もうともしずに朝明の静けさの中に降って居る...
宮本百合子 「悲しめる心」
...先(ま)ずあすの朝明けない内に...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...朝明けにはまた降りだしている...
山本周五郎 「日本婦道記」
...千里を翔(か)けても珠(たま)なき樹には棲(す)まずというわれ困(こう)じて一方を守り英主にあらねば依らじとし自ら隴畝(ろうほ)を耕していささか琴書(きんしょ)に心をなぐさめ詩を詠じて鬱(うつ)を放ち以て天の時を待つ一朝明主に逢うあらば何の遅きことやあらん……玄徳はそっと階をのぼって...
吉川英治 「三国志」
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若山牧水 「樹木とその葉」
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