...頭の上を朝に晩に流れてゆく赤い雲も...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「モミの木」
...朝に晩にながめたこの景色...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...小生は朝に晩に其家の前を何度も通行した...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...朝に晩に観賞したり...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...朝に晩に、見知らぬ多数の客が出入して、中には度々来るので軍治の顔を見覚え「坊ちやん、来い」と言つて客室へ連れこみ、菓子を呉れる客もあつた...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...弁当は朝に晩に、馬車継立所(ばしゃつぎたてしょ)のそばの米ずしという小さな飲食店から赤いメリンスの帯をしめた十三四の娘が運んで来た...
田山花袋 「田舎教師」
...朝に晩に夜にかれはその女の赤い襠裲姿(うちかけすがた)と...
田山花袋 「田舎教師」
...朝に晩にそれを見ていたと云うことも事実である...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...朝に晩に絶間のない煩いに追われて固く乾いた胸の中が今日の小春の日影に解けて流れるように...
寺田寅彦 「障子の落書」
...朝に晩に頭巾を被(かぶ)ってはずすという時がないということは...
中里介山 「大菩薩峠」
...朝に晩に流れ込んでいるのだから...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...朝に晩に一寸とした話でも一寸とした文章でも仁義忠孝の外に出たものはないと云ふ位の仁義忠孝國でありながら...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...朝に晩に何ヶ月というもの精魂を傾けていたせいか...
正岡容 「小説 圓朝」
...貧しい中から遠来の泊まり客たる私に朝に晩にきっと正蔵君はお膳へ一本付けてくれた...
正岡容 「わが寄席青春録」
...人の親として、乳ばなれしたばかりの子をよそへ遣らなければならない、それがどんなに辛い悲しいことか、やがておまえが子をもったらわかって呉れることでしょう、身を切られるようなと云う、そんな言葉では云いあらわせない、辛い悲しいおもいでした」五「それほどのおもいをしても、おまえを遣らなければならなかった、もう耐えきれない、一家が飢え死をしてもいいからとり戻しにゆこう、なんどそう思ったかしれません、暑さ寒さ、朝に晩に、泣いていはしないか病気ではないかと、心にかからぬときはありませんでしたよ」梶女は袖口で眼を押えながら暫く声をとぎらせていた、「父上のご運がひらけて、どうやら不自由のない明け昏(く)れを迎えるようになってから、父上とわたしはおまえをひきとる相談ばかりしていました...
山本周五郎 「日本婦道記」
...霞浦から朝に晩に飛行機が來るだけであつて...
横瀬夜雨 「春」
...朝に晩にのおむずかりだ...
吉川英治 「私本太平記」
...朝に晩に饅頭(まんじゅう)売りの武大(ぶだ)めが...
吉川英治 「新・水滸伝」
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覆刻 討匪 胸を圧迫されるような
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