...大学が古書を高閣(かうかく)に束(つか)ねるばかりで古書の覆刻(ふくこく)を盛んにしなかつたのも宜敷(よろし)くない...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...且初版以後一度も覆刻されなかった故...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...今から四十年前に小説復刻の元祖たる南伝馬町(てんまちょう)の稗史(はいし)出版社に続いて馬琴の『俊寛僧都(しゅんかんそうず)島物語』や風来(ふうらい)の『六々部集』を覆刻したので読書界に知られた印刷所であった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...「棠陰比事」の原本のままの覆刻はもっと早くから行われていた...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...版本でも現代式の活字本の覆刻が少ししかできていず...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...活字の覆刻本がかなり出ていたので...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...版元は忘れたが近松や西鶴芭蕉などの廉価な覆刻本もいくらかずつ現われて来たので...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...このころになると古書の新刊や覆刻が盛(さかん)に行われたので...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...七八十年前に支那で元板から覆刻した晏子春秋に...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...覆刻ばかりだからといふので...
内藤湖南 「北派の書論」
...論語は市野迷庵の覆刻した論語集解であらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...覆刻本の序跋を読んで見たくおもふ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...幕府が躋寿館に命じてこれを覆刻した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...阿部家の弘安本覆刻に後るること三年にして刊行せられたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...私は岩波書店から頼まれて『利根川図志』を校訂して覆刻したが...
柳田国男 「故郷七十年」
...それが私の『利根川図志』の覆刻に協力した動機というべきものであった...
柳田国男 「故郷七十年」
...この類の珍本のいくつかを合わせて覆刻(ふっこく)している...
柳田国男 「山の人生」
...近ごろ『仙台叢書』の一部として覆刻した『東藩野乗』という旧記には...
柳田国男 「雪国の春」
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