...日本人民をして朝に夕にその美景に接見し...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...朝に夕に看護してゐたのは...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...朝に夕に考へてゐることだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...あの磯浜の砂粒にもたとふべき小さな種子にもせよ、その生命をいたはり、羽含(はぐく)み育て、朝に夕に、その伸びゆく姿を見るほど、世の中に心清くも、頼もしく、また愛を感じさせられるものはないからである...
薄田泣菫 「独楽園」
...幸子は今度のように富士山の傍近くへ来、朝に夕に、時々刻々に変化するその相貌(そうぼう)に心ゆくまで親しむことが出来たのは始めてであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それに窕子は朝に夕に惑つてゐた...
田山花袋 「道綱の母」
...朝に夕に私の家へたづねて来ました...
土田耕平 「海坊主の話」
...立派な天童になるやうにと朝に夕にお祈りをしました...
土田耕平 「天童」
...何か阮東に不始末なことがあって、周大人がこらしめのためにひどく叱りつけ、あとで詫びに来たら懇々と説諭してやるつもりでいたところ、阮東はそのまま失踪してしまったとの由で、阮家の人たちは歎き悲しみ、朝に夕に、消息を待ちあぐみ、はては人を遣って探らせたが、其の後のことは更に手掛りもなく、悲しい遺品だけが周家から届いたに過ぎませんでした...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...その細長い塔の上の鐘は、朝に夕に、静かな、かなしげな音をひびかせるのでした...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...朝に夕にこの地の自然と人間を凝視して...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...政令は朝に夕に改められた...
蜷川新 「天皇」
...それほど短歌の形式はわが民族の好みに合つてゐるらしく今日でも数万人が朝に夕にこの形式を玩んでゐるやうだ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...朝に夕に力づけていたのだった...
吉川英治 「黒田如水」
...某(なにがし)の村落まで来たという情報もありまする」朝に夕に...
吉川英治 「新書太閤記」
...――帰国途上の坂本の城に逗留(とうりゅう)十日という空間は――かくして光秀の心理にとっては、朝に夕に、一刻一刻に魔となっては人に回(かえ)り、菩提(ぼだい)となりまた羅刹(らせつ)となり、正邪ふた道の岐路に、右せんか左せんかと夜も日も懊悩(おうのう)しつづけていたものに間違いはないであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...その後、ちりぢりになった一族をかりあつめ、多摩の狭山(さやま)に、砦(とりで)をかまえて、朝に夕に、府中の国庁をおびやかし、放火、第五列、内部の切りくずし、領民の煽動、畑荒し、暗殺、流説――などを行い、そしてはわっと兵をあげて奇襲してくるので、以来、国庁では、吏務も廃(すた)れ、税物も上がらず、まったく無政府状態に陥ってしまった...
吉川英治 「平の将門」
...朝に夕に眉目(みめ)のいやしくない老婆が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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