...此目付で朝な夕な胸を刺される校長閣下の心事も亦...
石川啄木 「雲は天才である」
...朝な夕なに堀割の岸に杖ひく身なりけり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...私はひとり浦上の廃虚に寝て朝な夕な友のめい福を祈っていた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...大洋の波が朝な夕なに岸を打っては吼(ほ)えているのでございます……小湊へおいでになった方も多いでございましょうが...
中里介山 「大菩薩峠」
...」うつくしき恋、うつす鏡に、色やうつろう、朝な夕なに...
夏目漱石 「薤露行」
...百年待っても動きそうもない、水の底に沈められたこの水草は、動くべきすべての姿勢を調(ととの)えて、朝な夕なに、弄(なぶ)らるる期を、待ち暮らし、待ち明かし、幾代(いくよ)の思(おもい)を茎(くき)の先に籠(こ)めながら、今に至るまでついに動き得ずに、また死に切れずに、生きているらしい...
夏目漱石 「草枕」
...空の朝な夕なを変わると同じく...
夏目漱石 「虞美人草」
...朝な夕なに回り合わんと心掛ける甲斐(かい)もなく...
夏目漱石 「虞美人草」
...あやしげな机に頬杖(ほおづえ)を突いては朝な夕なに梧桐(ごとう)を眺(なが)めくらして...
夏目漱石 「野分」
...吾が髯の前途有望なりと見てとって主人は朝な夕な...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この頃の病のうち無聊(ぶりょう)堪(たえ)がたく夫(それ)のみにて死ぬべかりしを朝な夕なに訪ひ給ひし御恩何にか比せん...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...人知れず朝な夕な軽い剣を打ち振つてゐます...
牧野信一 「僕の運動」
...「朝な夕なに草木を友にすれば淋しいひまもない」というのが私の気持である...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...朝な夕なに草木を友にすればさびしいひまもない植物に感謝せよ植物と人生...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...共に一家の中で朝な夕なを送るのである...
柳宗悦 「工藝の道」
...共に一家の中で朝な夕なを送るのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...彼女達を朝な夕な眩惑した...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...朝な夕なの胎愛(たいあい)や陣痛をもいとしむものですが...
吉川英治 「随筆 新平家」
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