...朗らかな目白の囀(さえず)りが何処からともなく聞こえて来る...
伊藤野枝 「日記より」
...何と朗らかなものであろう...
魯迅 井上紅梅訳 「狂人日記」
...彼女は別人のように朗らかな調子になり...
海野十三 「深夜の市長」
...朗らかな、やさしい顔つきといったらよいでしょう...
高神覚昇 「般若心経講義」
...暁の勤行の鐘が朗らかに鳴った...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...内心負(ひ)け目を感じているらしく朗らかだとは言えなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...彼はいかにも朗らかな様子をしていて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...飽くまでも彼の心境に気づかないNの朗らかな調子が更に彼女の苦笑を強めた...
牧野信一 「秋晴れの日」
...そして質素で正直で朗らかな年寄だつた...
牧野信一 「籔のほとり」
...お前のように美しく朗らかであり得るのは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...彼女はかなり朗らかな気性で...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...尤(もつと)も、ニナール姫の方だけでは、ジウラ王子がゐやうがゐまいが、そんなことはどうでもいゝので、以前とかはりなく、朗らかで、活溌(くわつぱつ)で、勇ましい男もかなはないほど大胆で、馬に乗り、鉄砲をうち、せい一ぱいにあばれてをりました...
宮原晃一郎 「ラマ塔の秘密」
...若々しく朗らかな音(ね)を吹き立てる笛がおもしろいためにしばらく絃楽のほうはやめさせて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そんなふうな朗らかな心持ちで人生を楽しく見るようなことをすればできたものを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それも同じように朗らかなふうをしていたり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かりに自分ひとりのみが此世に於ける最も正当な生活を最も朗らかな善良な生活を生活することによつて...
室生犀星 「愛の詩集」
...その後の彼女の朗らかな性格や...
夢野久作 「少女地獄」
...天平建築の朗らかにして調和的な従って直観の喜びに豊かな印象とを...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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