...葉子には何らの感興も起こさせない長詩を例の御自慢の美しい声で朗々と吟じたりした...
有島武郎 「或る女」
...傳令使らは朗々と 685聲あげ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...陛下はまだ三十歳位の御年齢でおわしたが勅語は朗々としていかにも確かな御声であった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...診察吐下ノ機ヲ妨グルコトヲ知ル――」ここまで朗々と誦(ず)し来って...
中里介山 「大菩薩峠」
...お寺へ来て朗々と読まれる文言を聞けば...
中里介山 「大菩薩峠」
...朗々と音を挙げていることは確実なのですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...田や畑の中で朗々と易経を唸(うな)りながら仕事をするのをよく見かけたものだ...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...李徴の声は叢の中から朗々と響いた...
中島敦 「山月記」
...李徴の聲は叢の中から朗々と響いた...
中島敦 「山月記」
...耳に朗々と響く音吐の底力ある地謡の声を聞いてゐると...
野口米次郎 「能楽論」
...始めて朗々と響きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの青銅の鶴が声を発して朗々と歌を唄ったのでござります...
久生十蘭 「魔都」
...その大部分を朗々と諳誦したもので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...男の子が朗々と読本を読み始めた...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一度よりは二度と味いを増しつつ朗々と吟誦されたとき感歎に声もなしという風だった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...朗々として政治を併呑しなければならない...
横光利一 「黙示のページ」
...音吐朗々と経書を読む声がするんです...
吉川英治 「小説のタネ」
...彼の跫音(あしおと)も耳へは入らないらしく朗々と...
吉川英治 「親鸞」
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