...その終わりにはかの全く無意味でそして最も平民的なはやしのリフレインが朗々と付け加えられたのである...
寺田寅彦 「蓄音機」
...「もう手遅れです」甘く朗々とした鐘の音が...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...李徴の聲は叢の中から朗々と響いた...
中島敦 「山月記」
...朗々と歌い出したことがある...
野村胡堂 「楽聖物語」
...始めて朗々と響きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その大部分を朗々と諳誦したもので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その近づき難き天涯の底に朗々と晴れわたって...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...唯高声に或は低声に朗々と吟じ去り吟じ来つて日本語の美を味はへばそれが一番よいことであつて...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...此を朗々と誦ぶとき...
正岡容 「大正東京錦絵」
...けれども実に張りきった声で音吐朗々と啼(な)き...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...即ち至誠神明に通ずる底(てい)の神気を以て朗々と吟誦するのです...
夢野久作 「謡曲黒白談」
...朗々と吟じ出した...
吉川英治 「私本太平記」
...朗々としたおことば...
吉川英治 「私本太平記」
...「……化転(けてん)のうちを較ぶれば、夢まぼろしの如くなり、ひとたび、生(しょう)をうけて、滅(めっ)せぬもののあるべきか」いつになく、彼の声は、朗々と高かった...
吉川英治 「新書太閤記」
...列座の衆僧の声が朗々と...
吉川英治 「親鸞」
...今、それを読みあげるから、静かにして聞かれい」一人の山法師は、大講堂の縁(えん)に立って、吉水から法然上人以下百九十余名の名をもって送ってきたという誓文(せいもん)を、朗々と、高声(こうせい)で読み初めた...
吉川英治 「親鸞」
...朗々と謡いながら...
吉川英治 「茶漬三略」
...しかも、朗々と、藺(い)のすだれの陰からは、伊織の読書の声がながれている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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