...提灯をつけて朗々と詩を誦しながら...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...ある人は朗々と大きな声で面白いような抑揚をつけて読んだが...
寺田寅彦 「鑢屑」
...傳令使らは朗々と 685聲あげ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...血の流るること滝の如し」朗々と太平記を口ずさむ...
中里介山 「大菩薩峠」
...光明真言(こうみょうしんごん)の唱えのみが朗々として外に響きます...
中里介山 「大菩薩峠」
...耳に朗々と響く音吐の底力ある地謡の声を聞いてゐると...
野口米次郎 「能楽論」
...朗々と歌い出したことがある...
野村胡堂 「楽聖物語」
...朗々と聽えてゐた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...唯高声に或は低声に朗々と吟じ去り吟じ来つて日本語の美を味はへばそれが一番よいことであつて...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...吐けば朗々として恰も混沌の無何有から山を越えて鳴り響く不死なるものゝ風韻が籠つてゐるかのやうであつた...
牧野信一 「バラルダ物語」
...けれども実に張りきった声で音吐朗々と啼(な)き...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一度よりは二度と味いを増しつつ朗々と吟誦されたとき感歎に声もなしという風だった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...朗々として政治を併呑しなければならない...
横光利一 「黙示のページ」
...だから、坊さんが、お經を讀むのを聞いてゐると、隨所で、「阿(あ)、阿(あ)、阿(あ)ア‥‥」と引つぱツては又、朗々と、續けてゆく...
吉川英治 「折々の記」
...音吐朗々と経書を読む声がするんです...
吉川英治 「小説のタネ」
...朗々と若いものの驚くような声で...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...今、それを読みあげるから、静かにして聞かれい」一人の山法師は、大講堂の縁(えん)に立って、吉水から法然上人以下百九十余名の名をもって送ってきたという誓文(せいもん)を、朗々と、高声(こうせい)で読み初めた...
吉川英治 「親鸞」
...男性的に朗々としてゐるし...
吉野秀雄 「秋艸道人の書について」
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