...葉子には何らの感興も起こさせない長詩を例の御自慢の美しい声で朗々と吟じたりした...
有島武郎 「或る女」
...例の音吐朗々たるナポレオン聲を以て詳しく説明して呉れた一切は...
石川啄木 「雲は天才である」
...その終わりにはかの全く無意味でそして最も平民的なはやしのリフレインが朗々と付け加えられたのである...
寺田寅彦 「蓄音機」
... 220されど胸より朗々の聲迸り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...陛下はまだ三十歳位の御年齢でおわしたが勅語は朗々としていかにも確かな御声であった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...李徴の声は叢の中から朗々と響いた...
中島敦 「山月記」
...そのうちの或頁(あるページ)を朗々と読み始めた...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...唯朗々と読み上げて一関の感動を覚えればそれでよいのである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...一度よりは二度と味いを増しつつ朗々と吟誦されたとき感歎に声もなしという風だった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...すでに翁の朗々たる謡声が門外にまで響いていた...
山本笑月 「明治世相百話」
...翁の謡は実に朗々として...
山本笑月 「明治世相百話」
...即ち至誠神明に通ずる底(てい)の神気を以て朗々と吟誦するのです...
夢野久作 「謡曲黒白談」
...朗々と、わが代々の先祖の名が耳をうってくる...
吉川英治 「三国志」
...朗々たる音吐(おんと)に...
吉川英治 「三国志」
...南枝をたよりにおぼし召しあるがよろしからんとのおさとしにござりまする」朗々の声が...
吉川英治 「私本太平記」
...朗々と歌って聞かせた...
吉川英治 「親鸞」
...朗々と張りあげて...
吉川英治 「親鸞」
...男性的に朗々としてゐるし...
吉野秀雄 「秋艸道人の書について」
便利!手書き漢字入力検索