...是れだけの事で濟んでくれゝば有難いが...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...だから私は有難いと思ってるのですが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...かういふ宿で新年を迎へることが出来るのは有難い...
種田山頭火 「行乞記」
...どこかに私にふさはしい寝床はないかな!大地から湧きあがる湯は有難い...
種田山頭火 「旅日記」
...『やれやれ有難い』と私はほっとしました...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...東方の博士達を一貧家に導いたあのお有難い星を仰いで見なかったろう! 世の中にあの星の光が私を導いてくれるような貧しい家は無かったのか...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...朝日権現の御来光の有難いところを拝ませて進ぜましょうか...
中里介山 「大菩薩峠」
...私などは兎並みに取扱われてもそれで充分有難いのである...
中谷宇吉郎 「兎の耳」
...何でも有難いと思つて生きてゐる...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...お前に有難い藥草を下すつたといふ筋か」「先を潜(くゞ)つちやいけません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これを機(しお)に足を洗ってお了(しま)いよ」「思召(おぼしめし)は有難いが...
野村胡堂 「百唇の譜」
...……この娘にそのような大金をお与えくださるのは有難いけれど...
久生十蘭 「キャラコさん」
...やれ有難い」彼は見当はずれなことを言った...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...で彼は一層生真面目に「満州出征の兵士を考えれば全く有難いことですよ...
本庄陸男 「お菜のない弁当」
...きわめて有難い仕合せと思わなければならないのである*****...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...有難いことだ」といった人があるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そんなふうに酔えれば有難いし...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...加増はなにより有難いよ」そして甲斐は立ちあがった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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