...有難い事だなツす...
石川啄木 「赤痢」
...聞けば聞得で、なお有難い...
泉鏡花 「薄紅梅」
...やれ不思議な有難い夢よ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...(さう、有難いわね、でも、無理に買つていただかなくても好いんですよ、)(なに大丈夫だよ、まだ叔父が干渉して、金のことなんか勝手にはならないけど、それくらゐのことはどうにでもなるんです、)(奥様をお持ちになるまで、叔父さんが後見なさるでせう、何時お持ちになります、)女は笑顔を見せた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...その有難い感じが...
豊島与志雄 「病室の幻影」
...お相宿(あいやど)を致しましょう」「そりゃ有難い」「先生...
中里介山 「大菩薩峠」
...伝フル所、士女雅宴、楼閣清集等ヲ画ケルモノ多シ……」駒井がそれを読んでいると、白雲は改めていうよう、「それと、もう一つは岡本兵部の娘です、あれが、なかなかの傑作でした」「それは、どういう意味でです」駒井は画帳を見ながら、岡本兵部の娘の、傑作という文句の意味を問い返すところへ、「風呂がわきました」扉を押して金椎が顔を見せたものですから、駒井は、その方へ向いてうなずいて見せ、次に白雲の方に向き直り、「風呂がわいたそうですが、おはいりなさってはどうです」「イヤ、それは有難い、なにぶんこの通りですから……」白雲は喜んで立ち上りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうすると金公が大仰に両手をひろげて、「あ、結構、有難い、何てまあ、この黄金色なす泡をたぎらす色合いの調子、ビールってやつでござんすな、ビール、ビルビルビルと一杯いただきやしょう」物にならない駄洒落(だじゃれ)を飛ばしながら、金公はそのコップを取り上げてグッと一飲み、ゴボゴボとせき込みながら、「なるほど――苦くて大味、というところは星でござんすな...
中里介山 「大菩薩峠」
...有難いことでもあり...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...真白な天然米の海苔茶漬の方が有難いから...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...お目に掛けないから――」「思し召は有難いが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「親分、有難い、明りが立ったッ」ガラッ八は思わず飛上がりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前の望み通りになるぜ」「有難いことに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その上に有難い經文を載(の)せ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「有難い――みんなにやってくれ...
長谷川時雨 「木魚の配偶」
...「自然から我々が受けた最も有難い賜物...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...有難い...
夢野久作 「白髪小僧」
...手前に引き合わせてくれぬか」「会ってどうするのさ」「話があるんだ」「私が聞いて取次いであげようじゃないか」「御親切は有難いが...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索