...甚だ有難いのである...
石川欣一 「可愛い山」
...「ああ、有難い、警部さんがやってきた……」春木少年はにわかに気のゆるむのをおぼえたが、そのとき空のかなたから忽然(こつぜん)として現われたのは、見覚(みおぼ)えのあるヘリコプター、しかも進路は万国堂の方向である...
海野十三 「少年探偵長」
...有難いことに眞水の風呂であつた...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...猶々(なお/\)有難い事であると云っている...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...結局運命がそんな工合(ぐあい)になったのんを有難いことや思いました...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...〔第六章 靴造り〕何と有難いことでしょう! 彼の涙によって彼の智能が幾分か甦ったことがわかったからである...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...「これでせう、御主人」「あ、有難い...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...有難いね、旦那...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...誘ひに來たのさ」「そいつは有難い」「叔母さんにも訊きたいことがあるんだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...殿樣もことの外惜んで居られると言ふことだ」「有難い...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これを機(しお)に足を洗ってお了(しま)いよ」「思召(おぼしめし)は有難いが...
野村胡堂 「百唇の譜」
...彼は別に有難いとも悲しいとも感じなかった...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...なんにもまして有難いこと...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...そうすることがいとしい誰かにとってうれしく・喜ばしく・また有難いことであるのを意識してであれば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...少しでも有難いと思ったら...
山本周五郎 「さぶ」
...敬服されるのも頼みに思われるのも有難いが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...有難いお勤めをして下さるのです」「あ……吉水の」「ご存じですか」「御所のうちでも...
吉川英治 「親鸞」
...それだけでも有難い」「縄付にして連れているその女を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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