...出資者はY――氏といふ名の有る事業家で...
石川啄木 「札幌」
...然し此盛岡には常に有る事...
石川啄木 「葬列」
...自ずからその活舞台の範囲に広狭の大差の有る事は言うまでもないけれども...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...一週に一度ずつ何等かの関係の有る事さえ判れば...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...竹林をたづねみるに少しのくづまでも一石も有る事なし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...貝塚に於ける穿鑿(せんさく)が食物原料調査(しよくもつげんれうてうさ)に益有る事...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...食物の好(す)き嫌(きら)ひと云ふ事は一家族の中にさへ有る事故...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...神州未(いま)だ地に墜ちず人物も随分これ有る事承知...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...有る事をも無いものゝやうに...
永井荷風 「海洋の旅」
...水戸家に関する有る事...
中里介山 「大菩薩峠」
...今まで互に了解し得たとばかり考えていた言葉の意味が存外喰違っていたりあるいはもってのほかに漠然(ばくぜん)と曖昧(あいまい)であったりするのはよく有る事だから私はまず開化の定義からきめてかかりたいのです...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...其の夜の一夜妻が其の小娘で有る事を直ちに悟り...
西尾正 「陳情書」
...彼女が芸者上りの人妻らしい女で有る事が直ちに想像され...
西尾正 「陳情書」
...貧富の差別有る事なし...
福澤諭吉 「養生の心得」
...あらまあ――一寸お祖母様あの花が有る事よと云うに違いない...
宮本百合子 「グースベリーの熟れる頃」
...中村半次郎様と仰有る事なぞ夢にも存じませんでしたので...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...けれども最早斯様(かよう)になりましては到底(とても)御隠し申す訳に参りませぬ故、すっかりお話し致します」と申しましたが、これから濃紅姫が王様をお慕い申し上げていた事を初めとして、今度王様が御自身で濃紅姫を妃に迎える約束を遊ばしながら、又御自身でその約束をお破り遊ばした上に、今から一週間の後(のち)に他(た)の女と一所にお目見得に出せと仰せられた事、自分は余りの切なさに夢中になって「瞬」に乗って駈け出した事、それからその夜(よ)の内に多留美の湖の傍まで行って帰りがけ、只(と)ある橋の上で馬が躓(つまず)いたために落ちて怪我をした事など、有る事無い事、紅矢から聞いた話に添えて、詳しく話して聞かせました...
夢野久作 「白髪小僧」
...内の者は皆此の広間の有る事を忘れて居(ゐ)る...
與謝野寛 「蓬生」
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