...有り難い、壊れていなかったのだ...
海野十三 「流線間諜」
...なかなか有り難い認識論である...
太宰治 「多頭蛇哲学」
...近頃は全集物が多く出るので何より有り難い...
土田杏村 「私の書斎」
...かういふ園長先生のもとで可愛想な方々の爲めにいつ迄も働き度いと思ひました……』何といふ尊い有り難い事であらう...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...髪の毛だけでも救はれる事が出来るやうな宗門ならちよつとも有り難いとは思はなくつてよ...
長與善郎 「青銅の基督」
...何と有り難い仰せぢやあるまいかなう...
平出修 「夜烏」
...あ、有り難い、お嬢さまだ...
平林初之輔 「秘密」
...有り難いことに朝食時間となった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...まことに有り難いような...
牧野信一 「鬼涙村」
...さう信じてしまふと、嬉しいやうな、有り難いやうな、先刻の不平だの、味氣なさだのは泡のやうに消えてしまつて、さうまでして自分を劬つてくれる夫の心持が氣の毒にもなつて來る...
水野仙子 「神樂阪の半襟」
...そいつは有り難い...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...俺にとってはこれ位有り難い貴い重宝な宝物(ほうもつ)は無いのだぞ...
夢野久作 「白髪小僧」
...俺にこのような貴い有り難い宝物(ほうもつ)を近づけぬようにして...
夢野久作 「白髪小僧」
...妾は有り難いやら...
夢野久作 「暗黒公使」
...……ヘイ……あの如月寺の只今の御住持様は、法倫(ほうりん)様と申しまして、博多の聖福寺(しょうふくじ)様と並んだ名高いお方だそうで御座いますから、こんな因縁事なら何でもおわかりの事と思いますが……ヘイ……もう余程のお年寄りで、鶴のように瘠(や)せたお身体(からだ)に、眉と髯(ひげ)が、雪のように白く垂れ下がった、それはそれは、有り難いお姿の、和尚(おしょう)様で御座います...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...有り難いんだけれど...
横光利一 「馬車」
...有り難いことに、我々は足を緩めなかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...そして――有り難いことに――今や追う者のいない背後の穹窿に鳴り響いた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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