...二月足らずの間に...
石川啄木 「赤痢」
...この月足らずの割り算に注意を向けた...
海野十三 「暗号数字」
...君が若しアルコール漬けになった月足らずの胎児を見た経験があるなら...
江戸川乱歩 「悪霊」
...二月間は支える事を得るが食料は一月足らずしか貯蓄(たくわえ)がないのだから...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...死ぬ一ト月足らず前に...
小穴隆一 「二つの繪」
...両親の何れに似ても碌な者には成りさうもない月足らずの児が...
丘浅次郎 「人類の将来」
...八歳を頭(かしら)に四人の男の子があるというその仮り親の家でのひと月足らずのあけ暮れは赤ん坊にとっては憂うつ極まるものであったらしい...
壺井栄 「一つ身の着物」
...一ト月足らずも滞在していたころの面影(おもかげ)はなくなって...
徳田秋声 「仮装人物」
...私月足らずの十一月生まれだから...
徳田秋声 「縮図」
...「死ぬる前日出産ありしも元より月足らずにて育たず...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...月足らずで生れてしまった...
夏目漱石 「門」
...二ヵ月足らずでとうとう攻め落としてしまったのです...
久生十蘭 「キャラコさん」
...――今から三カ月足らず前のことだが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...生れはしたが育たなかつた月足らずの児といふ意味にとりたいと思はれるほどである...
水野葉舟 「言文一致」
...渋江氏の弘前に入(い)るに先(さきだ)つこと二カ月足らずである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...それから一カ月足らずして黒坂が自殺したのであった...
柳田国男 「故郷七十年」
...攻略わずか一ヵ月足らずにて凱旋し...
吉川英治 「新書太閤記」
...フロイスが京都に着いてから二カ月足らずで書いた最初の書簡は...
和辻哲郎 「鎖国」
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