...二月半ばのそら、酒室の呼吸を罩めて、風、あまし、温かし円ろかなるこの穹き懐ろに、音もなく彩雲ぞ、さすらふなる...
上里春生 「サガニー耕地より」
...不安と不愉快との一カ月半ばかりを暮した...
大杉栄 「日本脱出記」
...三月半ばの、奈良のやうな氣候の土地ではまだ梅さへも蕾が固く、現に私など眞冬の外套を着てゐると云ふ黄昏時に、いくら踊つてゐるにしてもあの長襦袢一枚で寒いことはないだらうか...
谷崎潤一郎 「二月堂の夕」
...十二月半ばのある天気のいい日に...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...五月半ばの或る暖い晩のことでした...
豊島与志雄 「香奠」
...浴客は大がいこの近在の人たちだから、八月半ば、村々の盆休みには、かえって一時少なくなるが、その前後がいちばん温泉のにぎわう時季だ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...正月半ば頃までは...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...五月半ばであったろう...
中村清太郎 「残雪の幻像」
...八月半ばの晴れた日の海面に...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...または二月十月の月半ばなどに...
柳田国男 「年中行事覚書」
...翌寛政七年の三月半ばに...
柳田国男 「雪国の春」
...四月半ばであつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...月半ば過ぎだろうという事だのに...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...寄手の後方に変りはないか」「敵の糧道はどうだ」「ここ一ヵ月半ばかり...
吉川英治 「三国志」
...天(あめ)が下(した)には九月半ば...
吉川英治 「私本太平記」
...六月半ばの陽がカンとつんぼになりそうなほど照りつけて...
吉川英治 「私本太平記」
...ゆっくりと九月半ばに十六隻を以てゴアに来り...
和辻哲郎 「鎖国」
...四月半ばにハイチについた...
和辻哲郎 「鎖国」
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