...けれども私に最後までまつはつてゆく私の他人に対する弱いこゝろづかいがつい思ひあがつた私の決心をにぶくしてしまふ...
伊藤野枝 「人間と云ふ意識」
...兎も角も最後までやって見なければ」こうして...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...その途は――それは最後まで胸底深く秘めておかねばならぬ……...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...一ばん愉快な件を彼は最後まで取っておきにしていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...ぜひとも最後まで読んでしまおうというようなデリケートな読者もあるのではないか...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...間違えずに最後までやってくれればいいが!」彼は両腕を振り動かして拍子を取りながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...遂に最後まで埋め切れなかつた一ツの gap を造つた...
南部修太郎 「猫又先生」
...彼はその最後まで...
萩原朔太郎 「足利尊氏」
...順次に第一頁(ページ)から最後まで...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...私のところの班だけは組長の手違ひのため一番最後まで残された...
原民喜 「小さな村」
...彼女を最後まで看病(みと)ってくれた母がいるのであった...
原民喜 「廃墟から」
...最後まで母国の名誉のために戦った勇士よ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...最後まで私が手離さないでいた玉網も...
堀辰雄 「幼年時代」
...最後まで独立なる...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...評論のようなものでは私は疑問をつらまえて最後まで手を放さずその矛盾や疑問の発生点をつきつめてゆくたちです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...サーカス団の殿(しんがり)として最後まで残つてゐたらしいが...
三好十郎 「おスミの持参金」
...最後まで残った古老は...
山本笑月 「明治世相百話」
...最後まで王が守っていた町の部分の家々は悉く死人に充たされ...
和辻哲郎 「鎖国」
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