...」四僕が最後に彼に会ったのは上海(シャンハイ)のあるカッフェだった...
芥川龍之介 「彼 第二」
...書付の長さには吃驚するが、項目を翻訳して貰うに至って、何が一セント半、何が一セントと十分三と聞いて大きに安心し、最後に晩飯、宿泊、朝飯すべてをひっくるめた合計が二十セント足らずであることを知る人は、文句なしに支払いをする...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...最後に、ブラウンの死体のポケットには、ゼフリズのものと想像されるパイプがはいっていたが、そのなかに詰めてあるのは、ブラウンの煙草入れの中の煙草でなくて、ゼフリズの使う種類の煙草だった...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...690その時誰を眞先(まつさき)に、誰を最後に、汝の手、*パトロクロスよ、討ちたるや? *運命自ら盡き乍ら...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...最後に彼れの説明せる石版絵の額は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...最後に、彼の決定的発展段階を示す中篇或は長篇を、書くつもりでいた...
豊島与志雄 「小説・評論集「文学母胎」後記」
...息子が最後に英国を離れる三月前に...
中島敦 「光と風と夢」
...最後に此の講義の續きは三宅雄次郎君に托して外遊するとのことが記してあつたと記憶する...
中島徳藏 「巽軒先生喜壽の祝辭」
...最後に私はやっと自分に必要な論文を探し出して...
夏目漱石 「こころ」
...五最後に主人公の伯爵海蔵寺三郎が起ちました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...秋の空を切り取って、それに大きい黒燿石(こくようせき)をちりばめたような眼、ミルク色のやや小さい鼻、それから最後に、先刻深井少年が、夢現(ゆめうつつ)の間に紅芙蓉の花弁(はなびら)と見た――露を含んだルビーのような、恋の殿堂の扉のような――可愛らしさの限りを尽した唇、ニッとほほ笑むと、その間から真珠の歯がちろりと見えます...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...それも最後にはペーピーに万事まかせきりにした...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...いきなり最後に飛込んだ...
牧野信一 「蔭ひなた」
...最後に真与太郎五歳にして磯貝浪江を討つに至る段取りも心理的にいささかの無理がなく...
正岡容 「我が圓朝研究」
...最後に特殊科学の究竟(きゅうきょう)的な研究は哲学への第三の道として私たちの前に開けている...
三木清 「語られざる哲学」
...最後に加多がそれを追って走り出て行く)妙 仙太郎さあん!(戸外へ)―幕―9 越前...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...喜作の最後に就いては...
百瀬慎太郎 「案内人風景」
...だがそれは最後に満足すべき美であろうか...
柳宗悦 「工藝の道」
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