...予の業欲(ごうよく)に憧るる心は...
芥川龍之介 「邪宗門」
...水底(みなそこ)のその悪竜の影に憧るる面色(おももち)した時...
泉鏡花 「婦系図」
...朽葉色(くちばいろ)に晩秋(おそあき)の夢深き君が額(ひたひ)に、天人(てんにん)の瞳(ひとみ)なす空色の君がまなこに、憧るゝわが胸は、苔古(こけふ)りし花苑(はなぞの)の奥、淡白(あはじろ)き吹上(ふきあげ)の水のごと、空へ走りぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...空や森に憧るゝやうに...
徳田秋聲 「籠の小鳥」
...人間の憧るる、この新しき未知なる秩序と統制、これが動けるロゴスであり、形成されんとするモルフェでもある...
中井正一 「物理的集団的性格」
...人間の憧るる、この新しき未知なる秩序と統制、これが動けるロゴスであり、形成されんとするモルフェでもある...
中井正一 「レンズとフィルム」
...英雄に憧るるところにある...
中里介山 「大菩薩峠」
...永遠に憧るゝかのやうに腕を挙げ...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...あの鋭い眼光はフエスに憧るる者の眼だ――と私は思つた...
牧野信一 「変装綺譚」
...何を求め何に憧るるや...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...無限に憧るゝ情念との融合を見出す...
吉江喬松 「山岳美觀」
...獣性と虚栄と悪習慣とを超越して「全き人格」に憧るる時はクリアハートとクリンヘッドとをもって「人格」を形づくる刹那である...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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