...三藏は最前からまごついて居たのが此時赤面して「何ですか」と言ふ...
高濱虚子 「俳諧師」
...「全く御親切だわねえ」と最前から容子を見てゐた梅代はをかしいのをこらへてばつを合はす...
高濱虚子 「俳諧師」
...最前から幾度も言うとおり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...最前から子爵のようすが少しおかしいと思っていた彼は...
浜尾四郎 「正義」
...この様子を最前から窓かけの蔭に隠れて聞いていたのは...
夢野久作 「正夢」
...何の必要があれば……最前からアヤツリを使ってコンナに大勢の人を寄せたのか...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...お話は最前から廊下で承っておりました...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...縁側の障子際(しょうじぎわ)に坐っている仲人役の栗野博士夫妻は最前から頻(しき)りに気を揉(も)んで...
夢野久作 「笑う唖女」
...すると最前から、伽藍(がらん)の裏に倚(よ)りかかって、じいっとお蝶の方をながめていた三十前後の町人がありました...
吉川英治 「江戸三国志」
...「こやつ一人は最前から...
吉川英治 「剣難女難」
...――最前から各の声音を通して...
吉川英治 「三国志」
...最前から放たずにいるのだ...
吉川英治 「三国志」
...ああと嘆きたくなります」「最前から...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかし、最前から、ジッと身を隠し通していた旅川周馬、引金をひいたらただ一発で、必ず弦之丞の急所を撃ってみせようとする意図なのに相違ない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...最前から生(なま)あくびをかんで待ちくたびれているんだ」「実は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...最前から見すましていた弦之丞が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そう伝えて帰せ」「お目通りをねがいたい容子(ようす)で最前からひかえておりますが」「わしもこれから城下まで出かけるところじゃ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...あまり過ぎると見ぐるしい」「…………」「最前から何事もふむふむと聞いているので...
吉川英治 「宮本武蔵」
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