...バラモンの教えには三吠陀(ベーダ)といって十万頌もあるものを今まで曽て書いたことはない...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...曽て覚えたことのない物寂しさと不安とを感じた...
徳田秋声 「あらくれ」
...曽て漢詩の大家何某先生白玉楼中(はくぎょくろうちゅう)の人となるや葬礼に際して俄に文学博士の学位を授られたる事あり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...曽て僕が馬劇といふ称を与へた...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...(即ち曽ての新劇人達の中で...
三好十郎 「俳優への手紙」
...曽て敵の面前で踊った彼の寛大なあのひと踊りの姿は...
横光利一 「南北」
...曽て巴里に居た時...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...私は曽て和蘭陀の旅中で群を成して居る船の旗の美を喜んだが...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...露西亜が曽て経営した公園をも観た...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...しかし後任の司令官その他の幹部には曽てアルブケルケに不従順であったもの或は犯行の故に囚人として送還されたものなどが選ばれていた...
和辻哲郎 「鎖国」
...ヨーロッパ人の曽て踏み入らなかった海域へ入った...
和辻哲郎 「鎖国」
...そこには曽て仏僧であった好き信者がいて...
和辻哲郎 「鎖国」
...それは「日本において曽て見たことのない石造」であった...
和辻哲郎 「鎖国」
...この日の法華宗徒の敗北が曽てない甚だしいものであったことをオルガンチノに向って証言したのである...
和辻哲郎 「鎖国」
...われわれは曽て、いつわりの教を説いている坊主たちに対してすら大きい敬意を払っていたほどであるから、まことの教を説く神父たちのこの献身的な努力に対しては、出来るだけの敬意を払い、奉仕につとめなくてはならぬと...
和辻哲郎 「鎖国」
...これまで曽てヤソ会士に対して示したことのない款待の態度を見せた...
和辻哲郎 「鎖国」
...曽て信長の面前でフロイスと日乗とが激論し...
和辻哲郎 「鎖国」
...わたくしにとつては曽て西の京からの帰り途の原中であゝいふ空想に耽つたといふこと自体が...
和辻哲郎 「西の京の思ひ出」
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