...文壇の天下は紅葉先生が金色夜叉を書出して一世を風靡して居たが同時に鏡花...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...呉服屋の書出しなどと一緒に叮嚀に蔵(しま)ひ込んでるのもあると聞いてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...そのような気取った書出しを用いてやれ...
太宰治 「苦悩の年鑑」
...探偵の報告書出して見せなさったのんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...途中で打切ってさて何遍となく行を改めて更に書出してみても...
寺田寅彦 「猫の穴掘り」
...恭賀新年の語を聞く毎に堪へざる寂寞を感じ候と云ふ書出しで...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...遺書の書出しに記してあるのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...丁度よいから早速そのままを昨日(きのう)から書出した...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...涙の綴(つづ)りの書出しであった...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...どんな書出しがいいの……」八重ちゃんが真黒な眼をクルクルさせて赤い唇を鳴らしている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...実行しなければならぬ」という荘重な書出しで...
久生十蘭 「悪の花束」
...」「舞踏會」はかかる書出しをもつて始まるのだ...
堀辰雄 「「オルジェル伯爵の舞踏會」」
...と書出して、扨てその人は自分が「所謂文士の仲間入りをして居る」事を知り、彼の子供が何(ど)んな事を書くだらうとか、どんな文藝上の手腕をもつて居るだらうとか、或は題材は何んなものを捉へるだらうとか、それはそれは余の君に對する期待は蓋し豫想外に大きなものであつたのである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...系図みたいに書並べたのがソノ新約の書出しなんで...
夢野久作 「悪魔祈祷書」
...また書出しの方からボツボツ黙読しはじめましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...申し合せ候処――)という書出しで...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...頌につくらずとも心に思はんことを書出し...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...「頌(じゅ)につくらずとも心に思はんことを書出し...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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