...軍兵たちが燒打にした一村の焔が夜天に尾を曳く彗星のやうだ...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「石工」
...夫は舟にありて棹をとり、妻は岸上にありて、綱にて舟を曳く...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...丘を登るドーヴァー行の駅逓馬車、その傍を歩く一乗客、泥濘の道、馬車を曳く馬、谷々をたちこめるイギリス名物の霧、厚く身をくるんだ乗客たち、馭者と車掌、等、等、――この物語の初めの方は長編の発端らしく悠々としてその道を辿り、遅々として進捗しない...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...影長く曳く鋭鋒の...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...アイネーアース勇將の影長く曳く大槍は...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...其大神はかく命ず、アキルリュウスを飽かすべく、 175あまたの寶携へて子のヘクトール贖へと、トロイア軍の何人も同じく共に行く勿れ、ただ老年の使のみ汝に附きて騾馬を引き、輕車曳くべし、而うして彼れ英豪のアキリュウス、殺せる汝の子の屍體イ,リオン城に運ぶべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ここに杖を曳く時...
永井荷風 「放水路」
...向嶋も今では瓢箪(ひょうたん)を下げた風流人の杖を曳く処ではなく...
永井荷風 「向島」
...つい間曳く気になれなかったんだとさ」「変だなあ...
中里介山 「大菩薩峠」
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長塚節 「長塚節歌集 中」
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長塚節 「長塚節歌集 中」
...人力車は人が曳くのだからあまり速くは走らない...
新美南吉 「おじいさんのランプ」
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野口雨情 「未刊童謡」
...働きもするが鐵棒(かなぼう)も曳くと言つた――こればかりは六人の女のうちで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此方の二階より見おろすに雲は棚曳く天上界に似て...
樋口一葉 「ゆく雲」
...客をすましたら再び陣所へ曳くぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
...尾長鳥が尾を曳くように駈け廻った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...骨惜しみすると、これだぞ」と、馬を曳く人間へ、絶えず鞭(むち)を鳴らして、「飯だけはきっと喰わせてやるから、心配せずに歩け」百姓は、泣き声になって、「じゃあ旦那、伊那までお供いたしますが、伊那へ出たら放しておくんなさいますか」又八は、かぶりを振った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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人は見かけによらぬもの 貧弱な すっぽり
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