...彼等が旗を曳き下して降参するか...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...婢達はなだめなだめ曳き別けようとした...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「小翠」
...前に挙げた貧しい盲人の弟子のような残酷(ざんこく)な目に遭(あ)った者は一人や二人ではなかったというまた利太郎ほど厚かましくはないにしても佐助を嫉妬していた者は何人もあったという佐助が一種奇妙な位置にある「手曳き」であったことは長い間には隠(かく)し切れず門弟中に知れ渡っていたから...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...靜に眸を澄すと三浦半島の長嘴は淡藍色の影を遠く雲煙漂渺の境に曳き...
近松秋江 「箱根の山々」
...騾馬は屍體を曳き乘せて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...佐治君に對して居ると自分は何とはなしに曳きつけられるやうな心になつて...
長塚節 「教師」
...岩の蔭に入る)徳之助 (おなかの手を曳き逃げかける)おなか (政吉の安否を案じ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...左手で古市の手を曳きながら大股に食堂に入って行ったが...
久生十蘭 「魔都」
...長男の政吉は馬車曳きになった...
火野葦平 「花と龍」
...二三間曳きずって物の見事に花道から...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...「アラヨーッ」トットットットッと曳き出す掛け声をきいて...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...山面を遠くから雲のやうに白く棚曳き降りて來た獨活(うど)の花の大群生が...
横光利一 「榛名」
...「雲が棚曳き降りて来るようだね...
横光利一 「旅愁」
...土に曳き尋(ひろ)する藤を挿してゆけ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...列を曳きずッてはいけません...
吉川英治 「新・水滸伝」
...対岸の空に藍(あい)か紫かの襞(ひだ)を曳き...
吉川英治 「新・水滸伝」
...あちらの草原へ曳き出して...
吉川英治 「親鸞」
...石と石のあいだに倚(よ)りかかって膝を抱えていた石曳きの若い労働者が...
吉川英治 「宮本武蔵」
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