...死屍を戦雲原頭に曝(さら)して...
石川啄木 「渋民村より」
...それらの持主の人間までを棚曝しの安物のように見せるのにみごとに役立つのであった...
高見順 「如何なる星の下に」
...長唄と清元の区別さえ付かないことを曝露(ばくろ)して...
谷崎潤一郎 「細雪」
...誰か旧魚河岸(うおがし)の方の側で手鏡を日光に曝(さ)らしてそれで反射された光束を対岸のビルディングに向けて一人で嬉しがっているものと思われた...
寺田寅彦 「異質触媒作用」
...見棄てゝしまわれた様な姿になられようとは!而(そう)してトルストイの邪魔物は此であると云った様に白昼(ひるひなか)世界の眼の前に曝(さら)しものになられようとは! 夫人...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...秋の透徹した大気の中に露わに曝されて転っている自分の心が...
豊島与志雄 「湯元の秋」
...或は無意味にただ眼を活字に曝しました...
豊島与志雄 「落雷のあと」
...白菜はいかにも軟かさうに真白な葉裏の茎を日に曝してゐます...
永井荷風 「畦道」
...汚い芥(あくた)のようなその姿を曝(さら)しているのであろう...
永井荷風 「曇天」
...風雨に曝(さら)された木柱の文字...
中里介山 「大菩薩峠」
...覆うところもなく二人の眼に曝(さら)されます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...たちまちその所在を曝かれてしまうことは...
久生十蘭 「魔都」
...いつまでも扉の外へ顔を曝してゐた...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...雨風にも曝(さら)されずに生きて来られたのはそのおかげだぞ」「それを有難がれとでも云うのかい」おくには鼻で笑った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...市に曝(さら)された...
吉川英治 「三国志」
...官軍の眼に曝(さら)されている自分を見いだしたが...
吉川英治 「松のや露八」
...樹の上に曝(さら)されているではないか...
吉川英治 「宮本武蔵」
...敵の前に肘(ひじ)を曝(さら)す隙となるからである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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