...その曖昧な答を馬鹿にのみ込みよく問ひ返しもせずに『内妻』としたのを妙な気持で眺めてゐたが...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...ただ非常に背の高い発音の曖昧な男という外には...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...これは鳥類かまたは蜥蜴類かという疑問の起るような曖昧な動物は一種もないから...
丘浅次郎 「境界なき差別」
...終始なんだか曖昧な感じだったが...
高見順 「いやな感じ」
...陽に土木治水費中堤防修築費と称し陰に谷中村買収の意味を含まして曖昧なる土木費を議決したり...
田中正造 「非常歎願書」
...* この曖昧な言葉も吾々のように理解すれば一定の意味を有つことが出来る...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...今日とにかく大衆という観念を曖昧な困難なものにしている...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...仕事に曖昧な影の多い彼...
豊島与志雄 「画舫」
...私は曖昧な返事でにごしたが...
豊島与志雄 「程よい人」
...「何(なに)一寸(ちよつと)」と曖昧な答をして...
夏目漱石 「それから」
...曖昧な言い方はよしてくれ」「曖昧ではないはずじゃないか...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...「西洋は東洋を征服した」このような曖昧な言い方は...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...しごく曖昧な顔で金座の門の前に突っ立って...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...曖昧な様子がなくなり...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...中には随分曖昧な...
宮本百合子 「思い出すこと」
...そこにすぐ恋愛的なものを描き出してその曖昧なところをたのしむような傾向をもっているから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...人間の理性がいかに自分勝手な曖昧な道具であるかという問題を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(b)それぞれの学問のむつかしい点や曖昧なことは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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