...曖昧なことは決してないようにしたい...
伊藤野枝 「「別居」について」
...彼は新しく非常に曖昧な言葉を著作に導入した...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...世の中の、どこに立つて居るのか、どこに腰掛けて居るのか、甚だ曖昧なので、學生たちは困つて居る...
太宰治 「諸君の位置」
...家の人が彼を呼んで、僕に挨拶しろと云ふと、彼は聞えたのか聞えないのか、曖昧な、煩(うる)ささうな表情をして、ぶつぶつ口の中で何か云つてゐたが、やがてひよいと立上ると、僕の前に來てお辭儀をした...
田畑修一郎 「南方」
...」母親は曖昧な返辞をして...
豊島与志雄 「或る素描」
...」曖昧な返事をして...
豊島与志雄 「好意」
...」荘一清が曖昧な微笑を浮べて...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...この恐ろしいほど透明な世界と恐ろしいほど曖昧な世界との対立が...
豊島与志雄 「二つの途」
...」曖昧な返辞をしたまま...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...兼良は其人さへよければいゝといふやうな頗る曖昧な事を言つてお茶を濁して居ります...
内藤湖南 「應仁の亂に就て」
...しかしそういう短時間でも瞬間などという曖昧な言葉で片づけることは出来ないので...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...と曖昧な音響を発しながら藤波のほうへふりかえると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...暫時(ざんじ)のことならば拝借仰付(おおせつ)けられても宜(よ)かろうと云うような曖昧な答をしたから...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...中には随分曖昧な...
宮本百合子 「思い出すこと」
...そこにすぐ恋愛的なものを描き出してその曖昧なところをたのしむような傾向をもっているから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...紀久子はそれを云われる度に曖昧な姉の心もちを疑ってきた...
矢田津世子 「父」
...少し曖昧な調子も混つてゐたが...
横光利一 「悲しみの代價」
...曖昧な古神話はこの件に触れていなかった――あるいは恐らく何らかの理由で全ての暗示が削除されてしまったのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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