...社會をより善くすることによつてのみ自分をより善くすることが出來る」と云ふ言葉も亦――その中に敬重すべき眞理を含んでゐるにも拘らず――急卒にして曖昧なる概括である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...曖昧なことは決してないようにしたい...
伊藤野枝 「「別居」について」
...この將來の幻が實に漠然とした曖昧なふらふらしたものだつたのだ...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...曖昧な娼婦(おんな)達や...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...曖昧な作り笑ひをした...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...と云って曖昧ならば零細農民の...
戸坂潤 「社会時評」
...順一は曖昧な表情をした...
豊島与志雄 「自由人」
...」周は曖昧な微笑を浮べた...
豊島与志雄 「自由人」
...」曖昧な返辞だったが...
豊島与志雄 「二等車に乗る男」
...」柳秋雲は曖昧な表情をしました...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...彼が勉めて曖昧な哲学めいた思想や...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...曖昧な言い方はよしてくれ」「曖昧ではないはずじゃないか...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...わざと曖昧な申立てをしてるところに...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...と曖昧な声を発し...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...あいつの行動(シンジョウ)に曖昧なところが出てきたんだ...
久生十蘭 「金狼」
...一面に翻訳をするに就いて原作を味ひ得たすべてを――忠実な翻訳といふやうに曖昧な考へ方はいけない――日本の文章に移したいといふ要求と一緒に...
水野葉舟 「言文一致」
...後日行ったこの研究が影響して――蘇った記憶と曖昧な印象とが...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...記憶が曖昧なのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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