...ただ曖昧な口調で「分らない」と...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...おまへの白い手は曖昧な手振をする...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...この将来の幻が実に漠然とした曖昧なふらふらしたものだったのだ...
ピョートル・アレクセーヴィッチ・クロポトキン Pyotr Alekseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...堂々と理由を述べることが出来ないので突然に曖昧な辞表を出したまま...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「自責」
...家の人が彼を呼んで、僕に挨拶しろと云ふと、彼は聞えたのか聞えないのか、曖昧な、煩(うる)ささうな表情をして、ぶつぶつ口の中で何か云つてゐたが、やがてひよいと立上ると、僕の前に來てお辭儀をした...
田畑修一郎 「南方」
...今日とにかく大衆という観念を曖昧な困難なものにしている...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...」母親は曖昧な返辞をして...
豊島与志雄 「或る素描」
...すこぶる曖昧なものでした...
豊島与志雄 「乾杯」
...」と晋作は曖昧な返辞をした...
豊島与志雄 「白血球」
...何の事か分らず「へえ」と曖昧な返事をしておくより仕方なかった...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...この「粉雪」という言葉が実は甚だ曖昧な言葉なのである...
中谷宇吉郎 「雪」
...即ち格調の曖昧な...
萩原朔太郎 「青猫」
...未来の霞(かすみ)の中に曖昧な影を落としているではないか...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...それは曖昧なもの...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...「西洋は東洋を征服した」このような曖昧な言い方は...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...曖昧な表情をつくりながら...
久生十蘭 「あなたも私も」
...曖昧なものだつたが...
水野葉舟 「言文一致」
...そしていつの間にか自分も曖昧などっちつかずの心で絶えず父と母を窺うようなことをしているのに気付いた...
矢田津世子 「父」
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