...そうした曖昧な状態を...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...彼は新しく非常に曖昧な言葉を著作に導入した...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...曖昧な身振りをしながら...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...実は却って政治という観念をそういう風に曖昧な触るべからざる祟り物として敬遠する必要が特にあったのだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...ばかに丁寧なようなまた馴々しいような曖昧な会釈をする...
豊島与志雄 「田舎者」
...」と孝太郎は曖昧な返事をした...
豊島与志雄 「囚われ」
...この恐ろしいほど透明な世界と恐ろしいほど曖昧な世界との対立が...
豊島与志雄 「二つの途」
...兼良は其人さへよければいゝといふやうな頗る曖昧な事を言つてお茶を濁して居ります...
内藤湖南 「應仁の亂に就て」
...この区別は甚だ曖昧なのである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...しかしそういう短時間でも瞬間などという曖昧な言葉で片づけることは出来ないので...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...曖昧ながら幾らかは答えぬ訳にいかなかった...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...と曖昧な音響を発してから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...なにか曖昧なことをいいながら...
久生十蘭 「川波」
...「どうしてさう兄さんは曖昧なことばかりいふの...
北條民雄 「青春の天刑病者達」
...及びおそらくは実際曖昧な不定な感情以外には...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...自分にとっても曖昧な「文学性」の上に外見高くとまりつつ稼ぎつづけで...
宮本百合子 「ある回想から」
...あのひとは日ごろ何と云っても曖昧な鑑賞の態度で映画も見ているのだと思う...
宮本百合子 「女の歴史」
...堯曰篇のと泰伯篇の一章とは誰の語かわからない曖昧なものである...
和辻哲郎 「孔子」
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